第21話

会話に参加せず聞くことに徹していると男3人が突然あたしの方を向き、




「「「助けてくれてありがとう!」」」



「えっ!あ、あの!や、やめてください!」




頭を下げお礼を言った。

ちなみに美緒も一緒に頭を下げていた。




本当にやめてほしいんだけど。周囲の視線が痛いんですけど!!





なんとか頭を上げてもらい1人ため息を零す。

何回ため息吐いてんの、あたし。もう疲れた。早く逃げたい。




「あんたのお陰で美緒は無事だった。まじで感謝する、ありがとう。」



「もうやめてください。わかりましたから。」




疲れた顔で言うあたしに疾風と呼ばれる男は笑っていて、美緒も嬉しそうにしている。




何を嬉しそうにしてんのよ。こっちはもう疲れてるんだってば。




あたしの考えてることには気づかないで楽しそうにしている4人に何度目か分からないため息が出た。

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