第4話

わたしは帰ろうとして、下駄箱に向かった。


けど、下駄箱で、先の人に止められた。


「ね、無視すんな。俺は、松本 樹(マツモトイツキ)。よろしく」


「…………」


しつこいな。


無視して、靴に履き替えた。




「ちょ、待って!帰るの?」



「…………」




こいつしつこい。

このままだと、家までついてきそう。


わたしはピタリと止まって、そいつをガン見した。


「な、なんだよ?」


「うざい。着いてきたらわたしあんたと一生口聞かない。」


それだけ言って歩き出した。



「まって、名前教えて」



「南野 りんな」



やっと帰れる。


虎組に向かったわたし。

淳士さんに文句言わなきゃ気が済まない。


「あれ、りんな学校、、、」


「勝手に、はいっ…………りんな」


「学校楽しそうだろ?」


「ありえない、淳士さん!なんで言ってくれなかったの」


「わりぃ…

でもこれで安心して学校通えんだろ?」


ニヤニヤ笑いながら資料を漁っていた。


「ぜんぜっん。むしろ不安しかないよ。

いつ、みんなキレるかわかんないから。」



「あいつら表の顔上手だからな。」



確かに、そーだけども。

わたしがいることで、迷惑かけちゃうじゃん。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る