第3話

まだ入学して10日しか経っていないのに、どうしてそこまで詳しく知っているのかというと、それは私のすぐ右斜め前にあいつが座っているから。


ついつい観察してしまう。


それから、あいつはバスで登校してくる。


私もバスだけれど、あいつとは反対方向。


私が教室に来るとあいつはいつも先に来ていて、友達と集まってワイワイ話をしている。


部活はテニス部に所属。


私もテニス部だけれど、あいつがいるから入ったわけでは決してない。


私の親友、 中島 美紀が入るというから渋々入部しただけ。


あいつは中学からテニス部らしく、腕前はなかなか。


私はというと、丸っきりやったことがなく、超初心者。


それから、あいつの得意科目は数学みたい。


毎時間行われる小テストでいつも満点を取っている。


でも、国語は苦手みたい。


漢字は読めないし、書けない。


日本語の使い方も微妙。


私とは反対だなぁ。


先にも説明したけれど、私は数学が大の苦手。


でも、国語は得意なほう。


本を読むのが大好き。



どちらかというと対称的な私とあいつ。


だから、ついつい観察してしまうのかな?

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