三代噺
菜の花のおしたし
第1話 マジ、ザビエルよりのザビエル?
ピピピピピピピピピピピピ、、。
「あー、朝かぁ。うぐっ、さぶっ。布団から出たくないっ。とは言え仕事だし。起きるとするか、、。」
私は布団の枕元に視線を向けた。
「ああーっ、今日も残り少ない髪の毛がぁ、、。かわいそうに、生ま変わって毛根になり私の頭に戻っておいで。」
そう独り言を言いながら一本、一本を大切に拾う毎日。
「どうして、こんな事になったんだ!!これは、あいつらのせいだ!」
うちには高校生の娘がいる。
娘は反抗期らしきものは無い。職場の同僚なんかは、娘から足臭い、口臭い、
存在が臭い、うざい、キモいなんて言われてると言うが、そんな事は全くなかった。
ある日、娘から
「パパ、友達と遊ぶ約束してるんだけど、メンツ足りなさすぎー。とりまきねんでパパ誘ってって。大丈夫そ?」と言われた。
なんだって!女子高生と一緒に遊ぶ?こんな事があっていいのかあー!
私はすぐに了解した。
私の気持ちはウキウキだった。着替えをしながら思わずダンスしてしまったくらいだ。
娘と一緒に友達と待ち合わせの場所に向かった。私は考えたカラオケか?それとも映画?何にしても、お金は任せておけ。パパを誘ったのはきっとそんな企みだろう。うん、それでもいい。
「あ、リナー!アズーー!パパ、あそこだよ。」
おお、女子高生だ。ミニスカに茶髪、化粧もしてるし、爪もすごいなぁ。うちの娘と変わらん。類は友を呼ぶかと苦笑いした。
若い時にしか出来ない事もあるからな。私は理解のある父親だ。
「じゃあ、行くか、マジチルー!」
「それなー。」
そう言って三人が古びたビルに入ってく。どこに行く?まっまさか、、。
「あのう、、、。遊びって?」
「うん、麻雀だよ。パパ、バッシングでよろー!」
バッシングでよろー?何なんだ?わからん。女子高生が麻雀??いや、流行は巡ると言うからな。大学や仕事仲間でどれだけやったことか。そうか、今の女子高生の流行は麻雀なのか。
ふっふっ、麻雀歴30年の私に勝てるわけなどない。ここは父親としてもかっこいい姿を見せつけてやろう。
雀荘に入ると
「いつものぱないやつでーー!」
「はいよ、いつもの席準備してあるからね。」雀荘のオヤジが答える。
いつも来るのか?馴染み客なのか?
「パパりん、マッハでおねしゃーす。」リナちゃんが呼んでくれた。
まっ、とりえあえずは適当な席だな。親決めまでは。
「ねー、いつ見てもばりえもだよな。」
「それなー。」
何だ?これは?ドラえもん??
「ナオ、パパ意味がわからんのだか。」
「パパ、だるおもー。」
「ナオ、これ詰んだわ、、。」
「ええやーん。パパりん、これ取説おねしゃーす。」
私はアズちゃんから取説をもらい読んでみる。ドンジャラ?え、ドラえもんの麻雀おもちゃなのか?なるほど、麻雀と似てると言うか、こんなもん簡単だ。子供のおもちゃだな。ぬはは。
「マスター、うちピンモンおねしゃーす!」
「ええやーん、うらも。」
「それなー、うちも。」
なんだ?ピンモン?まっまさかぁー、変な薬物じゃあーーーっ!!
「はいよ、お待ちどうさん。ピンクモンスター三本ね。」
「あざまる水産ー。」
前置きが長かったがこうしてドンジャラは始まった。
こんな子供騙しなんぞと鷹を括っていたのだが、、。
「ドンジャラー!源しか勝たん!」
「しすかちゃん、かわちい。」
「ビュー完璧じゃねー。やるやんリナ。」
えっ、ワタワタしてるうちに上がられた、、、。しずかちゃんで全揃いか、やるな。
「ドンジャラー!」
「のび太家族のコーツなん?がち趣きふかいんだけど。」
「それなー。」
えっ、早い、なぜだ、麻雀歴30年の私が一番負け込んでるじゃないか!!
くそっ!今度は絶対に上がるぞ!そうだ!麻雀の幻の手で上がってやる。
見てろよ。JK軍団!
「ドンジャラーーーーあー!」
「お、パパリンきた?マジロドギネスー!」
私はドンジャラの牌を倒して見せつけてやった。
ドラえもん
のび太
しずか
ドラミ
ジャイアン
スネ夫
ママ
パパ
そしてのタケコプター
「あーそれな、パパ、麻雀なら勝てる説な。これ、ドンジャラなんよな。」
「国士無双狙った説な。」
「麻雀ならスーパージョッキーなんけど。ドンジャラはなしよりのなしなんよね。」
なっなんだってぇーー!
国士無双は麻雀の中でも天下無双と言われる手なんだぞ!
そっそれが、カスだとぉーーっ!!
あれからだ。仕事で疲れていても夜中までピンモン飲んでドンジャラの練習に励むようになったのは。
そのせいで、私の頭のてっぺんはザビエルになる日も近い、、、。
三代噺 菜の花のおしたし @kumi4920
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