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私だって友達と女子トークする時間は欲しいし、ずっと見られ続けたら精神的に参ってしまう。
教室みたいに人の多いところで私の魔女疑惑を公言されるのも嫌。
関君ったら、私がカエルとかの肉を食べるって半ば本気で疑っている節があるくらいだし。
何度も食べないって言ってるのに!
「でも関君はふざけているわけでもからかっているわけでもなく、それを真面目にやってるんだよね……」
「当たり前だろう。半端な気持ちで行動しても結果は伴わない。真剣に見極めないといけないからな」
関君は真面目だ。
真面目過ぎて融通が利かない。
何事にも全力投球だ。
「でも……まあ。さすがに女子トイレに行くのは俺としても遠慮したい。他の女子の視線が痛いからな」
女子の視線のことを思い出したのか、若干シュンとした関君に私は思わず笑いが漏れる。
とっつきにくいと思っていた関君は、案外慣れてくると仕草の端々が可愛らしかったりする。
普段はツンとして自信ありげなのに、背を丸めて落ち込んだり、慌てた時は分かりやすく視線を泳がせてみたり。
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