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「つまり、君はこう言いたいわけだな」


関君は私の話を聞き終えると、椅子の背もたれに凭れるように体を後ろに引いた。


一方の私はやり切った気分だ。

話が長くなっちゃったけど、これまでの事情を聞けば関君も誤解を解いてくれるはず。


私は魔女なんかじゃないし、呪術なんてあやしい技は使えないんだって。


「俺と君が衝突した時に散らばった本はただのお呪いの本であり、そもそもその本すらも君のお姉さんが購入したものだから自分の意思によるものではない、と」

「そうなんだよ。ね、分かったでしょ?私魔女じゃないんだよ」


関君がこちらの事情を把握してくれた、と思ったらなんだか嬉しくなってきた。

これでおかしな思い込みも正せただろうし、これまでの平和な日常が帰ってくるはず。



「君の言い分は理解した。だが!」

「え?何?」


関君がその場で突然立ち上がる。

あまりの勢いに、私は呆気にとられた。


何なに?なんなの、一体?!


「俺は君が魔女だという疑いを完全になくしたわけじゃない!君が自分は無害だというアピールをしている可能性もあるわけだからな。君が善良な女子生徒であることを納得するまで、俺はこの監視を続けよう」


ビシィッと効果音がつきそうな勢いで、私のことを指さした関君。


こっちとしては大混乱だ。


「ど、ど、どどうして?!監視なんてしなくても私は普通の女子高生だよ」

「それは観察を続けてみないと結論が出ないな」


腕を組み、椅子に座りなおした関君は顔を顰めて私を見据えた。

その眼力に、思わず私もたじろぐ。



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