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「見たぞ!現行犯だな」
誰もいない教室で突然開いた扉。
朗々とした響いた声が、私を過去の思い出から現実へと引き戻す。
どこか自信を滲ませた声は、有無を言わせぬ感じがした。
「関君?」
顔を上げると、教室に入ってきたのは眼鏡に手をかけた関君だった。
教室内には私以外には誰もいないし、廊下にも誰かがいるような気配はない。
「現行犯って……?」
もしかして、私に言ったの?
私今、おまじないの本読んでただけだよ?
疑問が頭の中を駆け回っている。
「とぼけようとしても無駄だ。俺には君の企みは全て理解しているからな」
「た、企み?!何それ?」
事態が全く呑み込めない私は焦る。
何なに?どういうことなの?!
「君は魔女だな!」
「……へ?」
一瞬、耳を疑った。
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