第53話
あたしのその言葉に納得したのか湊汰は起こした体を再び、元へ戻した。
「ちょっと、待ってて?」
それだけ言うと、あたしは急いで台所へと熱冷まシートを取りに行った。
あ、そうだ。
体温計と薬、持っていかなきゃ…
寝室へと急ぐと、湊汰のおでこにシートを貼る。
「…っ、冷てっ。」
「我慢してよ。熱、あるんだから。あ、これ…測れる?」
そう言いながら、湊汰に体温計を見せる。
「……測れない。」
てっきり測れるって言うと思ったからちょっと拍子抜けしちゃって…
やっぱり、熱があるからキツいよね?
「じゃあ、ちょっとごめんね…」
そう言うと、あたしは湊汰の上の服のボタンを外し体温計をわきに挟む。
「あ、そうだ。なんか、飲み物取りに行こうか?」
「いや…」
「そっか。じゃあ、なんか食べたいものがあったら買ってくるよ?」
「何も、食べたくない…」
「でも、何か食べなきゃ元気にならないよ?」
「……じゃあ、」
「ん?何か食べたいものあるの?」
「遥香が食べたい…」
「な、何言ってるのっ!熱があるんだから…」
“ピピピピ…”
あたしの怒りの声も体温計にかき消され…
ゆっくりと体温計を取り出して、表示を見てみると…
「38度か…今日は、ゆっくり寝てないとね?」
「……分かった。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます