第54話

それから湊汰に薬を飲ませ、しばらくしてもう一度寝室へと向かう。




「……湊汰。大丈夫?」



「……」




ベッドの側まで行ってみると、眠っている湊汰。まだ、なんかキツそう…




「湊汰、起きれる?」



「……ん、遥香?」



「お粥作ってきたけど、食べれる?」



「ありがとう。でも、今は食欲ない…」



「ちょっとでもいいから、食べて?食べて、早く元気にならないと琉生も心配するよ?」



「……そうだな。」




そう言うと、ゆっくりと起き上がる湊汰。そんな湊汰の背中に手を添える。



「はい、どうぞ。」



「……」



お粥の入ったお茶碗を渡そうとするが、何故か無言の湊汰。



……ん?

どうしたのかな?



「湊汰?」



「……させて。」



「えっ?」



「食べさせて…」




っ、食べさせてって…

今日の湊汰は、なんか凄く甘えてくるね?




「風邪引いてるから、遥香が食べさせてよ…」




風邪引いてるし、しょうがないよね?

湊汰、病人だもん…




「しょうがないな、今日だけだよ?」




あたしの言葉に笑顔を見せる湊汰。

その笑顔にキュンとしてしまう自分がいる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る