第48話

「何でもなくないだろ?」



「本当に何でもな…」



「ウソ、じゃあ何で泣いてるんだよ?」



「……」



「もしかして、俺がからかったから?だったら、それは謝るから…」




泣いちゃダメ。

そう思っていても、次々とこぼれ落ちる涙を止めることなんて出来なくて…




「遥香、俺に話して。何で泣いてるのか。」



「……」



「遥香、お願いだから…」




ただひたすら泣いているあたしをギュッと抱きしめる湊汰。




「遥香、頼むから話してくれよ。」



「……ないで。」



「……」



「あたしを、捨てないで…」



「………えっ?」



「今はお腹の中に赤ちゃんがいるから、湊汰のこと満足させてあげられないし…でも、湊汰のことは誰よりも好きだから…お願いだから、一番じゃなくてもいいから湊汰の側にいさせてよ…」



「は?お前、何言ってるんだよ?」



「っ、お願い湊汰…」



「ちょっと、落ち着けよ。俺が遥香を捨てるって、何でそんな話になった?」



「だって…」



「だって?」



「だって、湊汰……浮気してるんじゃないの?」



「……は?」

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