第43話

キッチンでコップにお茶をついでいると、




「遥香、」



その声と共に後ろからギュッと抱きしめられた。一瞬にして湊汰の香りに包まれる。




「……」



「無視するなよ?」



「……もん。」



「ん?」



「だって恥ずかしすぎるんだもん。」



「恥ずかしい?何で?」



「っ、」



「ねぇ、何で恥ずかしい訳?」



「分かってるくせに…」



「俺がカッコいいし、モテるし、ちょっと意地悪だけどカッコいいから?」



「湊汰の意地悪…」



「意地悪したくなるのは、遥香だから。」



「っ、」



「遥香はさ、意地悪な俺のこと嫌い?」




耳元でそう囁く湊汰に未だにドキドキしてしまうあたし。




「……」



「答えてよ、遥香?」



「……ない。」



「ん?」



「嫌いじゃない…」

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