朽葉色

ふみその礼

第1話 朽葉色


手の中に あるみ色の卵を握ってみる

空が渇いていくのを感じる

心をここに 閉じ込めることを

覚えてしまったから


てつじょうもうという言葉は長すぎる

わたしの周りにあるそれは

“愛”と呼んでくれればいい


誰も見ていなくても

君のひとみはうるおっているね

そお覚えてられることだけ

たいせつに持っていたよ


じかんはいち日で終わる

あしたになった

そこにいるのは

誰?

いた跡だけが

きれいに残る


手紙はいつも

未来から今に届く

やっぱりそう思っていたんだね

誰にもたしかめられない

じんせいはやさしいきょうかいか


だれがきらっても

それでいい

まゆの薄いひとみ

微笑んでいると信じたい

それがわたしが

ここに残す影

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 朽葉色 ふみその礼 @kazefuki7ketu

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