第4話告白

会って二日後に太郎に告白された。『由美さんが迷惑でなければお付き合いして下さい。』とメールが来た。え?でも、会って一回目で?でも、由美も太郎の事は気になっていた。断ったらもう会えないと思うと返事に困った。『少し考えさせて下さい。』と次の会う日を決めてメールを返信した。


季節は、五月になり暑くなりつつあった。


太郎とは、日曜日会う約束をした。土曜日は息子と遊園地に行った。どんな乗物に乗っても考えるは太郎の事ばかり。


何気なく息子にお父さんが欲しいか聞いた。


「そりゃあ、欲しいよ。ママじゃあ、キャチボールの相手にならないもん。」


と言われた。


そうか、確かに。次の日、太郎に会った。


太郎は、また先に来ていた。


太郎とわたしはファミレスに入った。QRコードでの注文で太郎は、ハンバーグにライスを付けるのを忘れた。


「ライス頼みます?」


「いや、良いです。」


と太郎は答えてハンバーグだけ食べていた。


太郎は、食べ終わるとわたしに告白の返事を聞いてきた。


隣の客が気になったので外出ません?とわたしは聞いた。太郎は、察したのか分かりましたと答えて一緒にお店を出て公園のベンチに座った。


「由美さん、俺は無理な事は望みません。」


「でも、太郎さん、それじゃあ、友達じゃないですか?」


太郎は、困った顔をした。


駅前に戻ると居酒屋に入った。太郎は五杯黒ビールを飲んだ。わたしは、一杯だけ。そこで別れた。答えは出なかった。




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