時間震
全然迷
時間震
え デジャヴ
アナタは 今 ここに
ここに 今 アナタ は
空を流れる雲が
陰 と 陽 を 描く
人々の動き
自然の動き
意識の動きまでが
過去に未来に
振り子の様に
揺れはじめた
原因 と 結果 が 渦を巻き
事象が崩れ落ちる
 ̄ ̄ ̄ ̄
「一体、何が起こったというのです……」
「なっ、なぁんがおこっただ」
「「……その、格好」」
お互いがお互いを見つめ合う。
どちらも 相手がおかしな服を着ていると思っている。
「まるでドラマのエキストラの様ですね」
「なっ何をしゃべってるだ。南蛮の異人様かぁ?」
「…………」
「それはそうと、ここはどこです?」
「ああん、そんなものは決まってるだ」
「ここは……」
と答えようとして、壮介は辺りを見回す。
右に崩れ落ちたビルの群。
左はペシャンコになった茅葺き屋根。
「なっ何があっただ」
「今さらですか」
二人は瓦礫の荒野を歩いて行く。
「良く 、生き残ったものです」
「氏神様のお陰だぁ」
「…………」
「私はとある用事があってここに来たのですよ」
「あなたは?」
「おらあ、こんどの村の祭りの準備をしてただ」
「ほう、どんなマツリですか」
「よくある氏子の祭りだ」
「ナカミはあんまりよく分からんだども」
「おらたちの村を守ってくれる氏神様にアンガトサマナと神輿を担いで村を練り歩くだ」
「ワッショイ、ワッショイ てな」
「マツリに加わるだか?」
「私は遠慮しておきます」
「えんりょ?ああ、どうせ村はなくなっちまっただ」
「この先どうするのですか」
「なぁんも、考えてねぇだ」
「…………」
「私と一緒に来ますか」
「えっ どこへだ」
「イ セ カ イ ヘ」
「えっ 伊勢かい?」
「お伊勢参りなら、死ぬまでに一度は行って見たいと思ってただ」
「…………」
「(トキノ調整ヲマチガエタカ)」
「アナタニハ マダ ハヤカッタ ヨウデスネ」
「ソウケェ?」
「「…………!!?」」
時間神は再び世界を巻き戻した。
時間震 全然迷 @zen_zenmei
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます