第3話いざ異世界へ!!
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ここ....は?森の中か?
目を開けると不思議な森の中にいた。
誰一人いないこの空間が異世界に来たんだと
実感させる。
ま、いっかとりあえずすいませんが叫びます、俺。
「「「俺は自由だぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーー!!!!!!」」」
なんというか開放感がすごいんだ親からの制限や会社のしがらみから全てから解放され
何をしていいと思える。いやだめだけどね
木々の掠れる音 草のざわめき
見たことない色をしているキノコや木の実
地球ならお目にかかれないような宝石の色をしている石
目に入るもの全てが新鮮で高揚感が増す
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「まずは身につけているもののチェックをしようか!!」
異世界ものの漫画でも同じようにまずは自分の
現状を理解して行動に移すこれは鉄則だ。
服は死んだ時に着ていたそのままのスーツのままだが若干目線が低いような気もしなくもない?
左ポケットには手紙が入っており右ポケットには長方形の若干重いものがある感触がある。
「あぁ相棒...異世界でもよろしくな。」
自転車のグリップを握りしめるようにスマホを2、3度握り感触を確かめる。
以前使っていたスマホのままで安心感が得れる
「ま、とりあえずこの手紙を読むか」
手紙を取り出し封を開ける。
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拝啓涼風さん
お元気ですか?私は元気ではありません。
異世界ライフを楽しんでいますか?といっても転移した直後ですよね笑
実はあなたに一つ謝罪したいことがあります。
スマホというスキルを創り出したと思うのですが色々な機能を追加しまくった
生成板の処理に時間がかかっている状況です。そちらの世界に合わせて言うと
600TBの膨大なデータのダウンロードをする感じです。
今現在で必要そうな機能だけは三つだけ先に
読み込ませることに成功したので現状
使えるのは三つだけになります。
神様のくせに何してんだよ!!って思うかもしれませんが私の神様パワーがほとんどカラカラになるまで使われちゃったんですよ!!私泣いちゃう。。。。可愛そうな私...
時間は要すると思いますがまぁ気長に待っててねー!あなたが幸福な人生を送ることを願っています。
追伸
何か質問あれば携帯にメッセージを送れるようにしたのでそちらで送ってね!
あ、あとアプリについての説明は長押しすれば
見れるようになるから試してみてね!!
神様より
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手紙は空に浮き光に包まれて消える
何やってんだあの神様...まぁ確かに数は覚えていないが軽く100は超えるような要望をしたからな...無理はないか。
ポケットのスマホを取り出し電源を入れる。
「お、やっぱりこの携帯が一番手に馴染むなぁ
三つのアプリしかないけどどんなのだろ。」
長押しして詳細を表示する
〔カメラ〕
・目の前にある光景を保存することが出来る
また撮ったものを鑑定することができ、
品質、レア度、詳細、食べれるものを表示可
人物に当たると詳細を見れる。
〔マッピング〕
・上から見た地形を見ることができ、ピンや生息地などがわかる。
〔ぐー◯る〕
地球と異世界での両方で検索が可能。
悲報
〈攻撃がない件について〉
いやぁまぁ確かになんでもいいから〜とは
言ったけどもちょっっとは期待してたけどやっぱり攻撃はないよね...
とにかくこの三つは汎用性の高いものだと
思う。まずはこの森を抜け出したい。
「マッピング能力を使ってみるか」
マッピングのアプリを押し左右にスワイプして
森の全容を明らかにする。
「え?バーレスラメント森?って書いてあるのか?」明らかに日本語ではない。神代文字とドイツ語のごちゃごちゃな字なのだが日本語しか習得して
いない俺でも自然と意味がわかる。
そういえば神様に異世界に行く人は皆全員
全ての言語を話せて理解出来るんですよー
って言っていたな もうその時点でチートやん。
再びスライドをする
「おいおい、この森なんて広さだよいくら
尺度を広げても森が続く一方なんだが?」
はぁとため息が出る。
これはもう一生この森に沼るかもしれないな...
ま、まぁ気を取り直してやってみるか
「次にこのカメラを試してみよ」
タップしてカメラモードに切り替わる
「前の携帯と変わらないようだけど...
あ、そっかこれでものを撮ればそれの
詳細が見れるのか何か手頃なものは....
明らかに毒!って感じのキノコあるけど撮ってみるか!」『パシャっ!!』
紫色で黒の水玉模様のキノコと緑の色合いの
全体的に優しい色合いをしているキノコ二つを撮る
撮った写真を見てみるとキノコの説明が書かれている。
[ラメントキノコ]レア度C 状態良
バーレスラメント森に生息しているキノコ。
毒々しい色をしているが苦みや癖がなく食べれるキノコ。人気がかなりある。
[バーレスキノコ]レア度C 状態良
バーレスラメント森に生息しているキノコ。
優しい色合いをしているが食べると極度の幻覚症状などを引き起こす。年々被害者が絶えない
薬を作ることが出来る。△特定可食食材
「あっっぶな!!え?こっちが毒なん?
こんなん情報がなければ今頃お陀仏になってたんじゃないか?」
うん、これからは食べる時に鑑定することを心がけよう。
「ま、とりあえずそのまま食べるとかなんか細菌とかあって怖いし火で中を通すか」
こういうのはTikTokなどでいらない知識を蓄えたかいがあったなフッ.....
俺は火の付け方は当然、マフィアの交渉術も、ヘビの従え方もすべてこの脳に
入っている。脳にいらないリソースを入れすぎてほかは何にもできないけどなHAHAHA!!
「たしかメガネの凸レンズを太陽光で黒い紙に長時間維持していると1点に光が集中して黒の布が焦げて火が付くらしい早速やるか」手頃な草や枝を集め転移していたときから
あった眼鏡と黒の指紋取り布を使ってやってみる
・
・ 一時間経過
・
・
「....んへ??なんでつかないんや」
おかしい...この方法であっているはずなのだが待てど暮せど黒の布に焦げることはない
「あとはこのぐー◯るかぁ説明不要だよなこれ
とりあえず火の付け方とか調べてみるか」
[火の付け方 サバイバル なにもない]
検索する
「さすがのグー◯るというべきかたくさんでてくるな..
うん無理だわ全部体力使う系だしナイフ使うしで地球の知識じゃあ少しきついな..じゃあこっちのぐー◯るに切り替えるか」
ちょうど全人類ご用足しの機能シークレットモードの所が青表示で異世界版と書いてある。
早速切り替えてさっきと同様の検索にかける。
「ふむふむ...燈蛍石という石があればできるのか。あれ?てかさっきこの石見つけたぞ?えっとあぁこれだ」
検索→画像に切り替え石の写真を見て
ところどころ金属箔のオレンジ色のラメが入っているこの石を数個拾い上げる。
「で、燈蛍石を砕いたそのかけらを乾燥した木のそばで置いて強い衝撃でぶつければ...」
燈蛍石をなんかよくわからん硬そうな石でぶつけ砕き周辺を囲うように草を置く。
「あとは強い衝撃をすればいいのか」
『ガンッッ!!』『かっっシュボッッッッッッ』
「おー火花ほんとに出たな、てか結構燃えてんな」
こういう場合は火種というものを乾燥したのに付着したら息をかけ命を延ばし十分に
火がつき始めたら勢いよくまわしたりと、
面倒な手順を踏むのだがそれをする必要もなく一メートル近くの高さで音を立てながら燃えている。
眼の前で波打つ炎を前に今こんなことを思う場合じゃないと思うんだけど
この気持ちを皆さん(???)にお裾分けしたい。
――――やっぱあば◯る君ってすげぇな。
「お、気づけば辺りがだんだん暗くなってくる。もう18時近くになってしまったか」
(この周辺の石やキノコを採取したりアプリを試している間にもうこんな時間に..
取り敢えず手元にあるキノコで今日はいいかな)
[バーレスキノコ 調理方法]と入れて検索すると
簡単な料理から難しい料理までたくさんの種類が出てきたちなみにクックパッド並みの精度で写真をみたらどれも涎が出るほど美味しそうである。
「簡単なのは串刺しにしてそのまま焼く感じねりょーかい」
そこら辺にある尖っている棒にきのこを刺し火の上に置く。
「うん、そろそろかな」
口にバーレスキノコを運ぶ
(うん、感触はエリンギみたいで味はエノキに近いかな?まぁ美味しいけど醤油とか塩とかがほしいな)文句を言っても仕方がないので口に放り込む。
毒キノコも特殊な調理をすれば食べれるようになるらしいので今度やってみようかな。
・
・
・
「よし俺特製のベット完成っと!どれどれ...中々良いじゃないか!」
草などが敷いてある天然ベットにスーツをシーツ代わりに敷いて寝転がり空を見る。
「...綺麗だな」
空はまるで色とりどりの砂糖の星屑を天にまぶしたような、到底数え切れない
その一つ一つが輝きを放ち周りが明るいので青のグラデーションをかたどっていた。
―――星...最後に見たのはいつだったかな大学の...いやばあちゃん家に行ったあの日以来かな
(そっか俺は今異世界にいるんだ...電気もガスも会社も文明もないこの世界に俺はいるんだ...)
空に手を伸ばしそこにはなにもないのにゆっくり握りしめる。
全てに開放されたそんな感じがするんだ。
異世界転移するのはいいけどなんでもいいから俺の相棒(スマホ)だけは頼みます.... @AHIRU0917
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