第2話揺るぎないものがある
「さて、気を取り直してやっていきましょうかー!」
『パチンっ!』
と指を鳴らすとホワイトボードが出現し
女神様も先生のような服を着ていてサイズが大きい丸メガネをくいっと
しながらマーカーペンで書き出していく。
「まず、世界についての説明をしますね!
涼風さんには剣や魔法などがある世界に
行ってもらいます!種族や職業なども様々で
魔物というモンスターがいます!
まぁぶっちゃけるとゲームのような世界
だと思って頂いて構いません。」
『キュッーキュキュ』とわかりやすいように
ホワイトボードに書いていく。
「せんせーい質問です!魔王とか勇者とかっているんでしょうか?」
「誰が先生ですか!!っコホン...まぁ良いでしょ涼風君良い質問です!
結論から言うと数百年前に魔王と勇者は相討ちになり今はいません。」
わざとらしい咳払いをしまんざらでもないご様子で赤のマーカーペンを取り出し書いていく。
「ですが、数年の人間の死者数が増加しており我々神の方でも原因がつかめておりません。
なので絶対無理をしないでお気をつけてください」
赤文字で新たな魔王?原因不明と書いてある。
(今の話聞いているとぽっくり自分は死んでしまいそうだなぁ)
そう思うと女神先生は不敵な笑みを浮かべる。
「フフフその言葉待っていましたよ涼風君!
さっき駄女神と心の中で思っていたのは水に
流しますよ、
ご安心くださいこちらのミスでこのような事態になってしまったのもありますし私の神様パワーでチート能力を授けましょうーー!!!」
「さぁさぁさぁ何が良いですか?
無敵化能力?全属性適正?瞬間移動?
あ、聖剣とかでもいいですね!私のパワーは大抵のことならなんでも出来るんで遠慮なく言ってください!」ペンが走る走る
箇条書きで色々なことを書きまくる。
俺は何が欲しいのだろう。自問自答するが
優柔不断な性格の為かどの能力も魅力的に見えるのもあるのだろうが迷う。
自分の原点はなんだ?自分の心に素直になれ
そう考えるとスッと答えが出る。
「ーーーでは、スマホをお願いします。」
「うんうん、スマホかぁ、、、ん?スマヒョ?!!」開いた方が塞がらないと言わんばかりに驚愕した表情をとる。
「なんでなんで????そんなガラスの板よりもこの世界で生きていく能力は沢山あるよ?
私あなたには長生きして欲しい同じ社畜
同士幸せになって欲しいな?」
私とあなたは社畜友(しゃちとも)と親近感がわく。切実な気持ちが伝わってくる
「俺は相棒に数えきれないほど助けられた。
スマホがなけりゃあ多分自殺をしていたっていうほどにね。だから一心同体でスマホがいない生活なんて考えられないんだ頼む!!!
他はなんでも良いからスマホをお願いします。」
心の底からの叫びだった俺はこれでもかというほど精一杯の気持ちを込めていう。
女神様は少し考えながらも決心した表情になる。
「わかりました。そこまでお願いされちゃったら女神頑張っちゃいます!!」可愛くウインクし
また『パチンっ!』
と指を鳴らすと透明な板が出現し青色のインク
でサラサラと羽ペンのようなもので書いていく。
「これはスキルを生み出す特別な神器の一つです。
んースマホ...ですね今までに前例がないので
具体的に何が出来るか決めましょうか
さぁどんときなさい」
「まず写真機能が欲しい」「はいはい」
「あとは地球と異世界両方の検索をかけれることって出来る?」「多分できます!」
「ショッピング機能とかも...」「ほうほう」
「上から見たマップみたいなのも」「なるほど」
・
・
・ 〜一時間後〜
・
・
「あの...?もうこれ以上はちょっと...手が疲れちゃってもう無理です...」
あれもこれもと考えていると女神様が手をぶらんぶらんしながら言ってきた。
「あ、ごめんなさい!スマホとなるとやはり
熱が入ってしまってこれくらいで大丈夫です
ありがとうございます。」
「いえ、お気遣いありがとうございます。
さてスキルを選んだところで種族はどうなさいます?」
「人間でお願いします。」
これはいつも通りの姿が一番落ち着くと思ったからだ。
「了解です。」
そこから10分色々な説明を受け簡単な指導を
してくれた。
「よし!これで全ての工程が終わりました!
では涼風さん改めて本当にご迷惑をおかけして本当に申し訳ございません!!
そして今度の人生は楽しんで幸せになることを心から願っています。」
自分の体が光の粉みたいな粒子状に段々と
なっていく。
「俺の方こそありがとう。どん底で生きる希望がスマホだけだったあの俺が新しい人生を
歩み出せるチャンスをくれて本当にありがとう。」
なんだか照れ臭くてもう女神様の目を見てられないがこれが俺が出来る最大限の感謝の言葉だ。女神様に背を向けこれであとは待つだk(
「「まって!!聞きたいことがあった!!」」
なんだよあんな言葉言ったから恥ずかしいじゃないかと思うも女神様の方を向く。
「これは私からのリップサービスでなにか地球で叶えたいこととかないかしら?友達とか?家族とかに?なんだって良いのだけど...」
少しニヤニヤしながらそう質問する女神様。
まるで別の回答を待っているかのように。
「なら、会社に隕石落としてください」
「おっけーー!🎵」
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