第15話 新しいアーツ
ぐわんぐわんしていた頭が元通りになった。
……まだ酔った感覚。
立っていられず座り込むと、ピンク色の煙が目の前に漂ってきた。これ、なんだろう?すごくいい匂いがする。私は香水が嫌いだけど、この匂いは心地いい。
煙の元をたどっていくと、ふんわりした雰囲気の女の人にたどり着いた。
ハーフアップをしているんだろうけど、後でまとめた髪が浮いている。不思議な髪型も、あるもんだな。
かな「初めまして、これはあなたのアーツですか?」
???「初めまして、かなさん。そう、これは香りと雲のアーツを融合したもの。あなたの具合が悪そうだったから使ったの。気分はどう?」
かな「すごくいい感じになりました!」
???「よかった。私はフレア。人格のひとりよ。アーツは香りと雲で、1番得意なのは」
そういってから、私に見せつけるように左目の下を指さして
フレア「香りよ」
うん、まさにいい香りが漂ってそうな模様。こういうのだと覚えやすくて助かる。
かな「これからよろしく。フレアさんは何歳?」
フレア「……女性に年齢を聞くのはいけない。」
あれ、タブー?年齢を教えてくれない人もいるんだな。雰囲気からして、20代くらいの気がする。若いから言ってもいいのに。
フレア「私は、長い時間外に出るのが得意でないのでこれで失礼します」
かな「フレアさん、私、目をつぶる……??」
目をつぶるから何もしないで、って言おうとしたら、目の前にいたフレアさんが透明になって消えた。透明になれるアーツがあるの?
もうひとつ不思議なのは、嗅いだことのない匂いがずっと鼻の奥ですること。フレアさんのアーツなのかな?
???「ねぇどこ見てるの?」
……びっくりした!いつの間に後ろに人がいたんだろう。さきが戻ったのかな?でも、いつもより声が高い気がする。振り向くと、可愛らしい女の子がいた。
???「私、しほ!さきちゃんの人格のひとりだよ。よろしくー」
かな「よろしく」
すっごいテンション高い。さきより元気なのではないかと思うくらい元気な人っていたんだ。
しほ「私はね、白と反射光のアーツを持ってるんだけど、1番得意なのは植物のアーツなの」
左目には、すでに葉っぱの模様が描かれていた。
かな「なんでもっていないアーツが1番なの?」
しほ「さきちゃんがいちばん得意なアーツだからだよ。人格っていっても身体はひとつでしょ。だから、種もひとつ。
そして人格全員が、唯一共通して植物のアーツを使うことが出来るの」
かな「不思議だね」
しほ「私は葉っぱとか花とか木が大好きだから!今日は久々に外に出たからみんな(植物)と遊んでいきたいんだけど。ごめんね、もう変わらなきゃ」
かな「どうして?」
あすか「後ろ」
入れ替わってる!って、いつの間に!?私、目を離していなかったのに。そういえば、しほちゃんはじんくんが″やばい奴″って言ってた白のアーツクだったよね……。気づかないうちに何かされたの?怖っ。
あと、後ろって……?
後ろを振り向こうとしたら、足が地面についていなかった。
……なんで!?今日はびっくりする事が沢山ありすぎる。さき戻ってこないから安心できないよ。早く家に帰りたい。そして寝たい。
ふわりとは言えないけど、無事に着地できた。よかった、空中から落ちたらどうしようかと思ってすごく怖かった。
私を浮かせた犯人であるあすかちゃんはというと、誰かと話している。いつ来たんだろう?
あすかちゃんの表情からして、仲良しの子ではなさそう。
あすか「……それで、何しに来た。お前が得られるものはここには何も無い」
???「ある。お前が持っているものだ」
かな「あすかちゃん、この人は?」
あすか「不審者」
???「違ーう!俺は厓(かい)だ。そして不審者ではない」
あすか「あなた、聞き耳を立てないでいいからもうちょい下がってて」
かい「なんだ、お友達の保護か?意外とのんきなんだな。そいつもアーツク?」
アーツクのことを知ってる……。って事はこの人もアーツクか。この辺にアーツクたくさんいるんだ。私、全然知らなかった。
かい(なんのアーツか知らねぇが、弱そうだから関係ないな)
なんか今ムスッとした。
かい「聞いて驚け。俺のアーツは、壁のアーツだ」
壁のアーツ!?そんなのあったっけ。がいさん、雰囲気からして喧嘩強そう。あすかちゃん、喧嘩売ってそうだけど大丈夫かな。
2人、まだ睨み合いしてる。…(正確にはあすかがずっと睨んでいる)
13種類のアーツすらまだ覚えてないのに、もう1種類増やさないでよ……
あとがき
しほちゃんが意外と強そうでびっくりです。
がいは喧嘩強いやつです。実際は高2なのであすかよりもひとつ上ですね。
ちなみにじんくんの声は結構低めです。
❋余談すぎる余談❋
私は植物のアーツが1番好きです。
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