第13話 心の先に

翌朝


昨日あんなことがあって、いろいろ気になって眠りが浅かった気がする。


いつものように出発して、自転車に乗ろうとした時


せなん「おはようございます」


かな「おはよう。せなん君?」


せなん「今日からちゃんと学校に行こうと思って。本当に大切な人がどこにいるか分からないですし」


かな「よかった!ほんとによかった。

……せなん君、アーツは使うの?」


せなん「僕は使わないようにしようと思ってます。種はまだ壊してないですけど」


かな「それならさ、心のアーツクって心の″色″だけを見られるらしいの。せなん君、できない?」


せなん「色?分からないけど、やってみます。」


かな「やってみて!」


メリーに教えられたとおりに伝えたけど、なんでこんなこと伝えさせたんだろう。私には分からない次元の話なのかな。




さき「上手くいったらしいね!流石かなってところかな」


かな「上手くいった……。まぁ、笑ってくれたからそうなのかな」


さき「うんうん。それでね、彼が今学校でどうなってるか知りたい?」


かな「分かるの?」


さき「私が何をしていたかお話しようではないか」



さき回想


_____________________


まずは学校の奴らをどうにかしないとね。


(心の色を見て)


あの女の子、せなんの事悪く思ってないみたい。友達が暴露したってのを知ってるのか。


さき「こんにちは。いきなりだけど、せなんのことどう思ってる?」


女の子「こ、こんにちは。せなん君?せなん君はすごくいい人、なのにみんな勘違いしてるから嫌われちゃってるの」


さき「そうなんだ。じゃあね」


どんどんいかないと間に合わない!クラスメイトや先生が終わったら次は父親だ。


さき「こんにちは。せなん君のお父さん」


父親「誰だ?」


さき「誰でもいいでしょう。息子の悪口言ってますよね?」


父親「なんだ、失礼だな。誰なのか聞いているだろう」


ちっ。めんど臭いタイプだ。こういうのは私じゃなくて、


さき(?)「私が失礼なのと、息子の悪口、重たい話題がどっちなのか、すぐに理解してください」


父親(雰囲気が変わった?怖い。なんだこいつ。)


_____________________


さき「その後、父親に説教して帰った」


かな「そうなんだ…。その女の子がせなん君に話しかけてくれるかな?」


さき「そうだと思う。先生も悪い人では無かったよ。家でも安心して過ごせると思うよ。それと、父親はアーツクじゃない」


かな「え?誰が後行のアーツクなの?」


さき「女の子だよ。後行のアーツクを決める時に間違えがあってはいけないからね。ちなみに、女の子は風と反射光のアーツクだったよ」


それって、北風と太陽!アメとムチで強くなるってことね。せなん君、幸せになれるといいな。



その日の夕方


(かなが帰り道の坂を下っている。坂の下にかなの家がある)


あれ、せなん君がいる。何してるんだろう。


かな「やっほ。どうしたの?」


せなん「お礼を言いに来たんです。昨日はありがとうございました。かなさんのおかげで、学校に行けて、大切な人を見つけたんです」


かな「よかった」


本当は私だけのおかげじゃないって、言わなくても伝わるだろう。


せなん「かなさんが言ってたことの意味が分かりました。色とか、愛する人とか……」


あれ、照れてる。頑張れ、青春入りたて!


かな「私も、せなん君が大切な人を見つけられて嬉しい!」


せなん「これ、心のアーツの種です」


そう言ってせなん君が見せてきたのは、ピンク色に光るピーナッツのような種だった。これが心のアーツの種……


せなん「かなさんは想像のアーツクだから、見せたらなにか変わるかと思って」


かな「すごく綺麗なんだね。見とれちゃった」


昨日と違って、せなん君が小学生らしく会話してくれるのが嬉しい。


かな「また何かあったら言ってきていいからね!ばいばい!」


せなん「はい、さようなら!」


明日も、せなん君が生きている世界がやってくるんだね。



″心のアーツを持ちながら心を閉ざした少年は、想像のアーツクの少女によって、心を開いた″



あとがき

かなが想像のアーツをすごく上手に使ったのは、さきのアーツを見た影響です。(前話に書き忘れてました。)さきの人格も初登場です。せなん君は種を壊さずに、心のアーツと生きていくそうです。ちなみに、女の子の事が好きなんだそうです。

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