カラスはみんな、食べている。

キジトラタマ

第1話

大都会の一角。

とある繁華街のゴミ置き場。

午前5時。


清掃員が活動を開始する前の、まだ薄暗い時間帯。

多くのカラスたちが、街中を闊歩、飛び回っていました。


この辺りのカラスは、鳥獣という言葉がよく似合うほどに巨大化しており、ずっしりした重厚感があります。

グワァ~という鳴き声からも、脂肪の厚みが感じられます。

きっと栄養のあるものを、たくさん食べているのでしょう。


彼らの狙いは、ゴミ置き場の防護ネットからはみ出した、ごみ袋。

くちばしにつままれ、引っ張り出されたゴミ袋が、そこかしこに散乱しています。




ゴミ置き場①


袋からは、肉の切れ端や、野菜の食べ残しなどがはみ出しています。

おそらく、ステーキハウスから出たゴミでしょう。



ゴミ置き場②


おもに、鶏の骨や竹串の類が、ゴミ袋からはみ出しています。

おそらく、やきとり屋から出たゴミでしょう。



ゴミ置き場③


肉や魚、野菜など、雑多な生ごみがゴミ袋からはみ出しています。

おそらく、居酒屋から出たゴミでしょう。



ゴミ置き場④


ゴミ袋は防護ネットに覆われたままですが、一人の中年男性が、ゴミに覆いかぶさるように倒れています。

泥酔して、眠り込んでしまったようです。

男性の服装は乱れ、スーツには、獣につつかれたような穴が、いたるところに見られます。

そして、片耳がなくなっています。



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