第4話「世話する竜さんと怠ける神さん」

「で、お主はこの化けも…勇者を我に育ててほしいということか?」


「そういうことになるね!いやーほんとに有り難いよ!この子の世話をしてくれるなんてね!それじゃ私はこの辺で…」


「おい待て」


なんで呼び止めるかなぁ…私は今から最近作った盤上ゲームを村人とやりに行くってのに…


「まだ我は世話をするなんて言ってな」


「後はよろしくね!」


「…行け、勇者。奴を懲らしめてこい」


「オギャアアアア!!!!!!」


「え?」



…死ぬかと思った。いや神は死ぬことはないけれどね、こっちは向こうを殺せないってのにあっちは全力でこっちを壊そうとしてくるんだもの…


「この勇者は我とお前で育てる。いいな?」


「は〜い…」


「キャッキャ」


うぅ…盤上ゲームぅ…




「まず我が勇者の実力を測る、それに見合った訓練、もとい育て方を考えよう。」


「私はこの卵を守っとくね〜」


「頼んだぞ。」


どうやら彼は私のことを神だと見抜いているようだ。快く卵の守護を任せてくれた。


…あれ?そういえば竜は基本雌の竜、母竜が卵の面倒を見るらしいけど…この竜は男だよね?…なんかあったのかなぁ。


「勇者よ!まずはお主からこい!お主の実力を…」


「おぎゃ!」


その瞬間、黄色い閃光が走り、地面が削れ、前回できた新しい層への大穴ができた。


「…人間か?こやつ」


「この状態でも力の八割は封じてるんだよね〜」


「今はまだ我ほどの強さはないが…あと十五年、いや十年もあれば我を上回るほどの強さになるぞ」


「それはとても楽しみだね」


あの気のいい…いやあの災厄の魔王はいずれ神界をも滅ぼせるだけの力をつける(未来観測の能力)。今はまだこの竜と同じ位にとどまっているが…それに追いつくのに八割も力を封じた状態で十年程度しかかからないならばとても喜ばしいことだ。


…未来は絶対ではない。勇者が勝つ可能性が少しでもあるのならそれの手助けをしよう。この世界で、他の神々に監視されないここで、娯楽を楽しむために。


「それで、お主は何をしてるんじゃ」


「ん?卵の上で赤ん坊に圧倒される竜をつまみに甘い炭酸ジュースとパリパリのお菓子を堪能してるだけだよ」


「…勇者、やれ」


「オギャア!!!!」


「フッそれをすることは分かっていた…能力発動!カウンター!」


「オギャア!!!」


??????え?カウンター返し?そんなのできんの?え?いや…え?


ドーン!!!!!!!!!!!!!!!!!


「我の卵ーーー!!!!」


そんなことになるなら勇者に攻撃させなくてもよかったんじゃ…あっ…意識…が…


➖️➖️➖️➖️➖️➖️あとがき➖️➖️➖️➖️➖️➖️

第四話!いかがでしたでしょうか!

竜さん優しい?方でしたね!

あいも変わらず神さんは娯楽のことばっかり…いい加減別のこと考えられないんですかね?

…え?私が書いてるんじゃないかって?…別に私だってこういう事書いてもいいでしょう?(何で書いてるか思いつかなかったわけじゃないよ!断じて!)

そんなことよりも…最後に神の意識が途切れた理由ですけど…魔力がほとんど空っぽな状態で、勇者の返してきた技の魔力を取り込んだわけですね…

人間で言うと病気が治ったばかりの時にご飯たくさん食べたら気持ち悪くなるよね〜て感じのやつ。(説明難しい…)

ここまで読んでくれてありがとうございます!それでは!

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