気晴らしも出来て上機嫌な信長の前に帰蝶が立ちはだかった。
「の、ぶ、な、が、様!!」
「き、帰蝶……
ど、どうした?」
「どうした?じゃありません!
どこほっつき歩いてたんですかっ!?」
「そんなに怒るとシワになるよ…」
「だまらっしゃい!!!」
火に油を注ぐ信長であった。
その後、信長は帰蝶に散々説教された挙げ句、晩御飯抜きの罰までくらってしまった。
「…腹減ったぁ~」
信長は天守で一人、月を見上げていた。
「…殿、帰蝶様にこってりしぼられた様ですな」
「…恒興か」
「ちょっと一杯やりませんか?
これもありますよ」
恒興は酒とおにぎりを持っていた。
「助かるよ…、ありがとうな」
おにぎりを受け取るとかぶりついた。
腹の虫が収まると、恒興と酒を酌み交わした。
「なぁ恒興…、俺達のやってる事は間違っているのかな?」
「何を弱気な…」
「…町では武田が攻めてくるって噂が広まってる
俺達が新しい将軍なんて連れてきたからこうなったんじゃないのか?」
「…将軍が誰であれ、武田は上洛を目指すんじゃないですか?」
「ふぅ…、将軍や朝廷ってなんなんだろうな?
大名達の戦も止められないのに偉そうに命令ばかりしやがって!」
「殿、我々が天下を統一して、そういった仕組みを改めれば良いんですよ
日の本が一つになって侍も百姓も町民も分け隔てなく平和に暮らせる国にするんです!」
「…そうだな
俺達でなんとか出来るならなんとかしたいな…」
信長と恒興は酒を飲みながら夜遅くまで語り合った。
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