帰蝶は忍者に情報収集を依頼する。
「朝倉と浅井の動きを調べてちょうだい
後、甲斐の武田もお願いね」
「はっ、ただちに!」
忍者は音もなく姿を消した。
「ふぅ~、信長様は呑気過ぎます
私がしっかりしないと…」
帰蝶は気を引き締めた。
その呑気な信長のところには家康からの使者が来ていた。
「徳川家臣、
我が殿、家康よりの書状をお届けに上がりました」
噂では『うつけな上に非情で冷血』と言われる信長を前にめっちゃビビっていた。
しかし、この本多正信、家康に反抗して一時追放となっていたが復帰すると参謀として家康を支えた重臣だ。
「おぉ~そうか!家康は元気にしてる?
また遊びに行きたいんたけど、このところ忙しくてな…」
信長はニコニコして世間話をしながら書状を受け取った。
書状にはやはり織田家が朝敵に指定された知らせが来たと書かれている。
「…心配させちゃってるかな?」
「はっ、家康は心を痛めております
朝敵に指定された知らせは武田や北条、上杉などにも届いている様です
武田信玄は上洛の準備を始めたとも聞いています
…ですが、我が殿は信長殿を裏切る様な真似は絶対に致しません!
それだけはお忘れなく…」
正信は深く頭を下げた。
「…そうか、信玄が動くのか…
そうなると家康の所を通るよな?
何かあったら知らせてくれ!すぐに駆けつけるから!」
「有り難きお言葉!
しかと家康に伝えます!」
正信は噂とは違う信長に安堵して帰っていった。
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