第13話
そして、唇を離すと、心の内を熱く言い募る。
<font color="#4682b4">「鈴…、鈴っ!……好きなんだ。本当に、好きでたまらない。おまえが他の男に抱かれるなんて、絶対に嫌だった!嫌なんてもんじゃない。考えただけで、死んでしまいそうだった。身売りなんて、絶対にさせるわけにはいかなかったんだ!俺はそんなの耐えられなかった!だから、何としてもおまえを……」</font>
夢中になって、まくし立てる彦佐に鈴が口づけて、流れ出る言葉を止めさせる。
<font color="#4682b4">「ん、鈴…鈴っ……」</font>
彦佐は彼女の顔を両手で引き寄せ、貧るように口づけを返した。
<font color="#4682b4">「……愛してる」</font>
切なげに言った彦佐の瞳が潤んでいるのに気付いて、鈴は驚き、彼を見つめた。
<font color="#4682b4">「本当に、好きだ…愛してる」</font>
<font color="#cd5c5c">「彦……」</font>
大切そうに鈴の髪や頬に触れる彦佐に、鈴の胸にも愛が溢れた。
<font color="#cd5c5c">「…私も……私もずっと……彦が好きだった。彦に会えなくなって…淋しかった。彦が女の人と噂になる度に……つらくて……」</font>
<font color="#4682b4">「鈴!?」</font>
鈴の告白に、悲鳴のような鋭い切羽詰まった声をあげて、彦佐は彼女を信じられない思いで見つめた。
<font color="#4682b4">「…本当か?俺のことをずっと…?」</font>
<font color="#cd5c5c">「嫌われていると思ったから……彦のこと、悪く考える方が楽だった。愛されてないのがつらくて……」</font>
伏せた睫毛を震わせる鈴を見つめていた彦佐は、大きく息を吸い込み、つめていた息を細く吐き出した。
<font color="#4682b4">「……鈴、ごめん…」</font>
<font color="#cd5c5c">「え?」</font>
鈴が目を上げる前に、彦佐は彼女を寝床に押し倒し、組み敷いた。
<font color="#4682b4">「出来るだけ、努力するけど……優しく、出来ないかもしれない」</font>
上擦った声で彦佐は言い、彼女の首筋に甘く噛みつく。
<font color="#4682b4">「鈴、愛してる!鈴が欲しくてたまらない!」</font>
<font color="#cd5c5c">「あっ」</font>
彦佐の器用な指が腿の間に滑り込んで、付け根に触れた。
<font color="#4682b4">「…鈴……、もう、濡れてる…」</font>
<font color="#cd5c5c">「んっ、あ…彦…」</font>
<font color="#4682b4">「…鈴の声が聞きたい……もっと聞かせてくれ」</font>
くちゅくちゅ…と、鈴の秘められた場所を弄りながら、彦佐が興奮に息を乱し、囁く。
<font color="#cd5c5c">「んんっ、あっ、あ、ああ、んっ!」</font>
指が
濡れた肉襞を擦られ、身もだえしながら甘い声を上げる鈴の姿は、彦佐を喜ばせた。
<font color="#4682b4">「…可愛い、鈴。気持ちいいか?」</font>
鈴の感じる場所を的確に攻めながら、彦佐が耳に囁き、耳たぶを甘く噛む。
<font color="#cd5c5c">「彦っ、だめ…っ」</font>
<font color="#4682b4">「だめ?よくないのか?」</font>
尋ねる彦佐の下で、鈴が大きく震えた。
<font color="#cd5c5c">「だめっ、だめっ…、彦っ、イッちゃう!」</font>
<font color="#4682b4">「ああ……本当だ。指に絡みついてくる…すごく、気持ちよさそうだ」</font>
切羽詰まった鈴の訴えに、彦佐は指の動きを速めた。
<font color="#cd5c5c">「彦…っ」</font>
歓びにむせび泣く鈴に微笑み、
<font color="#4682b4">「いいよ、鈴……イッてごらん…ほら、こうしたらもっと気持ちいいだろ?」</font>
彦佐は奥にある、ざらついた窪みを擦り上げる。
それに、鈴が甘い悲鳴を上げる。
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