第3話 鏡の中にいる可愛い女の子は「ボク] 3

18歳の僕が初めてお相手をしたお客様は、僕より少し年上のイケメンの男性でした。その方は「写真を見たら凄く可愛かったから、直ぐに予約をしたんだ。本当に君は初めてなの?」と聞きました。僕は何度も練習をした裏声を使って「お店に出るのは初めてよ。あなたが生まれて初めてのお客様。よろしくお願いします」と応えました。そして、跪いて彼の服を脱がせると僕は初めてのご奉仕をしました。


それから先のプレイは夢中で自分でもよく覚えていません。でも、アナルの感触と彼の使ったスキンがベッドに落ちていたので、彼に女にされたのが分かりました。僕は兄に何度もされているので、痛みはありませんでしたが、身体が女に変わっていくのを実感しました。そして、その日はそれから3人のお客の相手をしましたが、皆さん僕のご奉仕をとても喜んでくれました。疲れましたが、最後まで笑顔で接することが出来ました。


お姉ちゃんには「よく頑張ったわね」と言われ、疲れていたので一緒に車で帰り、その日は直ぐに眠ってしまいました。ただ、翌日は病院へ行く日だったので、眠かったけれど一人で行きました。私はいつもお尻に注射を打って貰います。ただ、筋肉注射なのでお尻へ直角に針を刺されるので、凄く怖いのですが、慣れてしまうと痛みは最初だけだというのが分かりました。


お医者さんからは「会うたびに女性らしくなってきたね」と言われます。その言葉が僕は嬉しくてたまりません。私はその日は学校へもお店にもいかず、まっすぐ帰りましたが、凄く肌が敏感になって少しでも身体に触られると震えるくらい感じてしまいます。こんな日にお店に行ったら感じ過ぎてしまうので怖くなりました。


その日は家に誰もいなかったので、僕は鏡の前で裸になってみました。するとそこにはもう男の僕ではなく一人の女性が立っていました。「これは本当に僕なの。夢ではないかしら」と思ってしまうほど僕の身体は女性に変わっていました。胸は既に女性のように大きく、腰も張り出してヒップラインも丸くなりました。そして、男のあそこはとても小さくなり股で挟むと女の子のようでした。


学校でも僕を女の子として認めてくれたので、次第に本名を呼ばれることも無くなり、女子の友達も増えていきました。授業の後にお茶を飲みながらおしゃべりするのが楽しくて、夢中になってしまう事もありますが、僕には夜の仕事もあるのです。週に3回はお店に行き、お仕事をします。ただ、リピーターも増え、予約が直ぐに一杯になってしまうのです。これなら、早く女の身体になれると期待が膨らんでいきました。


ただ、手術を受けるにはホルモン治療を始めてから2年待たなければなりません。そうしないと身体がホルモン不足になって身体に障害が起こるというのです。でも、僕はこのままでも十分女の子として生活できるので、しばらくはこのままでもいいかと思うようになったのです。お友達の中には僕が女性でないことを知っている人達もいます。でも、彼女たちはみんな私のことを応援してくれます。「早く本当の女性になれればいいわね」と言われると、凄く勇気が湧いて来るんです。


そんなある日、お客様が僕とお泊りデートの予約を入れました。初めての経験なので、出勤前にお姉ちゃんに相談しました。すると「私と彼もお泊りデートがきっかけで付き合うようになったのよ。彼は今4年生だから卒業して就職が決まって働くようになったら私は今の仕事を辞めて女性になる手術をしようと思うの。そうしたらあなたと本当の姉妹になるのね」と言ったのです。


僕のお泊りデートは本当にデートをしているような時間でした。恋人のようにレストランで食事をして、ホテルへ向かいました。僕はお酒は飲めないけれど、お客様は気分よくホテルへ入り、一緒にお風呂に入り、そのままベッドへ向かいました。お店と違うのはお客様とヘルス嬢ではなく、恋人のように振舞えることです。だから、ご奉仕と言う気持ちでなく、僕は身体を全て委ねてしまいました。


そんな恋人気分に浸っていた私ですが、兄の就職が決まり結婚したい人がいると兄が報告したことで両親は本当の女性ではないお姉ちゃんの存在に気づきました。更に僕が女性として生きていきたいと考えていることも解ってしまったのです。そして、「男の子が二人もいて一人は男と結婚したい、もう一人は女として生きていきたいというなんて、この家はこれからどうなるんだ」と言って父は大反対をしたのです。


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