第13話

「アリサ、大変!ご飯食べる時間なくなっちゃうよ!」

時計を見ると12時40分、昼休みが終わるまであと20分しかない。昼ご飯なんていいから、あたしは恭平さんと話してたいんだよっ!と思ったけど、さすがにそういうわけにもいかない…

「ほんとだ!急いで食べに行こう!」

大袈裟に驚いて慌ててみせる。山ちゃんは、元気に頷くと大きな鞄をよいしょと肩にかけた。

「そうだ!恭平さん、何時までいるんですか~?」

山ちゃんがドアに手をかけたまま振り返った。

「どうしようかな…何講まであるの?」

恭平さんは、あたしと山ちゃんを代わる代わる見て言った。…山ちゃんだけじゃない、あたしにも訊いてくれてるんだ…!

もう一気にテンションがMAXになるのが自分でもハッキリわかる。自然に顔が綻びそうになるのをなんとか必死で耐えながら、笑顔をつくる。

「私は3で終わり!アリサも3までだよね?」

「うん。」

「…バイトとか用事は?」

「なぁい!」

「あたしも、ないです。」

「じゃあさ、3講終わりまで俺、大学にいるから、みんなでカラオケでも行かない?」

「行きたーい!カラオケなんて、みんなで行くの初めてだよね!あ、アリサももちろん行くでしょ?」

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たとえば、あのラブソング。 いさ @dream-of-asia

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