『ハロー・グッドバイ・ハロー』――ラストでそのタイトルの意味が、優しく、胸に響きます。ハローに始まる出来事と、ハローに繋がるまでの三年間。わずか2000文字弱の中に、誰かの青春の記憶をそのまま濃縮したようなリアリティが詰まっていました。まるで主人公と一緒に三年間を旅したかのような、静かであたたかな読後感。バスはどこへ向かうのでしょうか――物語が終わっても、彼女の人生を追ってみたくなる。今の学生にはもちろん、思春期を終えたあの人にこそ薦めたい、受賞に相応しい青春小説です。
バスの運転手が順路を間違ったことから新入生同士初めてお互いを認識するお話です。途中は本当に切なくて……!せっかくのチャンスも活かせずはらはらドキドキしました……!終わりのにこにこしちゃう爽快感が堪りませんでした……!!素敵な作品をありがとうございました……!