二
第5話
「アリサ~!」
「あ、山ちゃん!久しぶり~!」
「どのくらいぶりだろうね、会うの!」
「あはは、あたし学校全然来てなかったからね~。」
「ほんとだよぉ~!何してたの?」
「んー、サークルで忙しかったし・・・あと、春休みは遊び歩いてた。春休みまで学校来るほどの用事はないしね。」
「サークルか。今年も参加するんだ?」
「うん。今年は、中心に入ってやろうと思ってて、衣装担当のリーダーになったから、大変だったんだよね~。連日徹夜だったもん。散々モメたし・・・」
「そっか~。あ、今期は何取るの~?同じのあったら一緒に受けようよ!」
「あ、そだね~!えっと・・・」
大学三年になってすぐ、あたしは、友達に誘われて、よさこいソーランの学生チームに入った。山ちゃんは、私が入ったチームと関わる機会が多い学生チームに入ったので、わりと頻繁に顔を合わせることになり、一層仲良くなった。
だけど、無事ソーラン祭りを終えて・・・また前期も終わり、夏休みに入ってから、あたしの生活は大きく変化を遂げることになった。おかげで三年後期はほぼ全くと言っていいほど、学校に来ていない。山ちゃんはソーラン祭り終了とともにチームを抜けたらしく、ぱったりと顔を合わせなくなってしまってた。大学の友人なんてのは、やっぱりそんなもんだ。顔を合わせる機会が多いうちは急速に仲良くなるけど、当り障りのない関係だから、顔を合わせなくなるとそれでおしまいになっちゃう。私がまた大学に出てくるようになれば、喫煙者という共通点があるのだから、また親密になるだろうけど。
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