あこがれのお店からもらったプレゼント　～おばあちゃんの初恋～

　おばあちゃんが語る少女時代の思い出を通じて、人生の中でふと訪れる小さな奇跡を描いた温かな作品。憧れの雑貨屋での出来事をきっかけに、少女が少しだけ勇気を持つようになる様子が優しく綴られています。

　情景描写の美しさがこの作品の魅力。田舎町に佇むファンシーな雑貨屋や雨の日の静かな空気感が、読者の心に鮮やかなイメージを刻みます。その幻想的でノスタルジックな雰囲気には、まるで絵本をめくるような心地よさがあります。

　人と人との交流が生む温かさも魅力のひとつです。店主の優しさや細やかな気遣いは、読む人に静かな感動を与えます。ちょっとした優しさが人生に影響を与えるというテーマに、多くの人が共感でき…続きを読む

温かく、そして優しいタッチの文章が心に沁みる。
恋に時代はない。そう思わせながら、遠い昔の情景がなぜか浮かんでくる。

短い会話調で綴られる心温まる一作だ。

それはおばあちゃんが中学生の頃の事で、あこがれのファンシーな雑貨屋さんでの出来事。
ショーウィンドウから見える店内はキラキラしたものばかり。
そこでの店主との暖かい交流が描かれています。

そして、あこがれの先輩への恋心。
大好きな雑貨屋さんでもらったリボンを結んでいたら、憧れの先輩が声をかけてくれました。

そんなおばあちゃんの人生はどんなものだったでしょう？
私はきっと幸せな一生だったと思います。

魔法のiらんどのお題も入って素敵なラストになっています。
優しい気持ちになれる素敵なお話です。

私の想像とは違ったあこがれ。

あなたはどんなあこがれを思い浮かべたでしょうか？

是非読んでみて考えてみてほしいです。

おじいちゃんもずっと声をかけるきっかけを探していたのでしょうね。

お互いに想いながら「どうしよう」と戸惑っていたのでしょう初々しい。

赤いリボンはまさに恋のキューピッド。

厳格な父親の普段と違う反応に最後の封筒……謎めいた店主はもしかしたら……？

「すこしふしぎ」な物語が好きな方におススメです。