第参話 超越せし閃光の血液たち

第参話サードテイク 超越せし閃光スプリームフラッシュ血液ブラッドたち


修行場トレーニンググラウンドは地下にあった。

そこにつくなりゼフェアはなにかの修行具に腰を下ろし語り始めた。


ゼフェア「心臓の鼓動カディアックビートパワーの源はなんだと思うかね?」


デスレシア「え?そりゃあ名前の通り心臓の鼓動する働きじゃあないんですか?」


ゼフェア「そう思うだろう。だがしかし真実は違う!…のだよ。この答えアンサーを見つけることが第一の試練!いや、!ヒントは『希世の天才理論物理学者』!」


見つけなくては、という言葉に引っかかったが、気に留めず質問をする。


デスレシア「…?基礎を知るのは大切なことだが今はそれより早く心臓の鼓動カディアックビートパワーを身につけることが先決じゃないですか?」


ゼフェア「フフフ…。パワーの原理を知らず鼓動ビートを身につけたとて吸血鬼ヴァンパイアを倒せはしないだろうよォ。そいつァサッカーのルールを知らず世界大会に挑むようなもの!ボールを蹴るだけなら普通なこと。それを利用することにこそ強さがある!そして利用のためには『本質』を知ることが必須なのだよ」


デスレシア「なるほど…」


ゼフェア「まぁ見てるだけじゃあ分からんだろうし心臓の鼓動カディアックビートを教えてやろう。ただし鼓動ビートのみだ!燦黄金エンバーカラーその他の技を教えるのは第二の試練からとする!」


デスレシア「分かりました。一刻も早く答えアンサーを見つけなければ」


ここまでで話は一区切りつき、ゼフェアはデスレシアの心臓の場所に杖の先をピタリと付け、鼓動を感じ始めた。


ゼフェア「なるほど…。君の年齢的にも平均的な鼓動の強さ、回数だ…。1分で70〜85回というところか。しかしッ!心臓の鼓動カディアックビートの発動には1分間に約200回の鼓動をしてもらう!!」


デスレシア「してもらう!!と言われても鼓動を意図的に早めたり遅くする方法なんて分かりませんよ」


ゼフェア「まぁそうだろうな。まず哺乳類マメリアンの心拍数の総数は一生で15,6億回と決まっておる。しかァし我々人間の心臓は30億以上脈打つそうだ。つまり!人間の心臓はもともと他より早くなっている特別な物と言うことだ。さらに心臓以外に人間は発達した脳スーパーブレインを持っておる。そして心臓とは筋肉の塊。ブレインの指令で腕や足を動かすように心臓も自動的に動いておるのだ!その自動のストッパーを外せば意図的に心臓を動かせるようになる!」


デスレシア「でもそしたら寝てる時とかにゃ心臓止まって死んじゃうんじゃ?」


ゼフェア「君、瞬きや呼吸はできるか?」


デスレシア「はぁ?まぁ当然」


ゼフェア「そう。人間は瞬きや呼吸を意図的に出来る!しかししなければならないのに今まで意識してこなかったな?その間瞬きをしなかったのではなく自動的にしていたのだ!これを惰性イナーシャルという!そしてェ私に言われたとこによりその自動操縦オートムーブを解除したのだ!」


デスレシア「なるほど!それと同じで鼓動も大丈夫だと言うことか。でも意識しても勝手に動かすことはできないですよ」


ゼフェア「なーにそれな自動操縦オートムーブを無理やり解除アンロックするのみ!」


刹那、ゼフェアの左腕が閃光フラッシュを放ち、輝きをまとったその腕はデスレシアの胴を穿つ。


ドスッッッ!!


デスレシア「ゴフェッ」


デスレシアの口から鮮血が溢れ出る。


ゼフェア「そして傷より血液が流れ出る前に!おおおッ!赤き生命の心臓鼓動クリムゾンヴァイトカディアックビートォォォーーーーッッ!!!」


今度は腕ではなくデスレシアの傷の周囲、そしてデスレシアの心臓があるであろう位置が光を発する。


ゼフェア「ふゥむ」


ズリュウゥゥ!


ゼフェアは光が消えて瞬時に貫いた腕を引き抜くが、血は流れ出てこない。

それどころか、貫いた軌跡には胃を多少掠った他に内臓の傷をつけていなかった。


ゼフェア「心臓の鼓動カディアックビートは血液の鼓動ビート鼓動ビートを操れば出血など止まるのだ!しかし心臓を一度止めて赤き生命の心臓鼓動クリムゾンヴァイトカディアックビートで動かすってのは些かアブなかったやもしれんな…。しかし生命力ヴァイタリティは注いだ。傷は明日にでも塞がるであろう。明日は休養し明後日から本格的に鼓動ビートを馴染ませる修行に入るか。明日のうちに答えアンサーを見つけて欲しい物だ」


そして時は翌朝まで進む。


ゼフェア「朝飯の時か…なんだ起きていたか」


デスレシアは布団の中で自分の心臓部に手を当て鼓動を感じていた。

デスレシアは明らかに自分の加減で速度は変わっていることを感じ取った。


デスレシア「これが…か」


ゼフェア「その様子では成功のようだな。私が君を貫いた時、君は止まりかけた心臓を動かそうとしただろう?その意思が!自動操縦オートムーブ解除アンロックしたのだ。君はとうとう!人間の限界を超越したのだ!さて、今日は休養しつつアン


デスレシア「それは… 答えアンサーは分かりました」


デスレシアは額の汗を拭いながら言った。


ゼフェア「ほう… 答えアンサーを聞こう」


デスレシア「希世の天才理論物理学者とはアインシュタインのこと。そしてアインシュタインといえば時間や光の性質について…」


違ったらどうなるのだろうか。心臓の鼓動カディアックビートが学べないのか?腕の1,2本持っていかれるのか?それとも殺されるのか?もしくは何もないのか?

なにも分からなかった。

情報がなさすぎた。


だからこそ、恐ろしい。


…デスレシアはベッドから足を下ろす。


ゼフェア「ふむ…」


デスレシア「昨日死にかけた時に感じた…心臓の波長と血液の流れ!アインシュタインはこう言っていた!『光は波であり粒である』!波とは心臓の鼓動!粒とは血液内の赤血球や血小板!!つまり!!心臓の鼓動の力カディアックビートパワーの源は!」


下ろした足に体重をかけ立ち上がる。


ゼフェア「…」


ゼフェアに向かって指を刺す!!


デスレシア「光だァァァァァア!!!」


ドジャァァァァァァンッ!!


ゼフェア「なんと…本当にいいんだなファイナルアンサー?」


静寂が場を支配する。

デスレシアの頬は汗が伝い、手は震え、目はゼフェアの顔しか見えていなかった。

緊張のあまり足もガクガクしていた。嘔吐しそうになるのを、恐怖を、乗り越え、



言った。


デスレシア「…OKだッ!」


ゼフェアの眉がぴくりと動く。

それが、デスレシアには分からなかった。

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