愚才な武人と天才娘達未来編第一章
不自由な新自由主義の反乱児
一章、敗北感からの呪術と復活 日本復讐編
ヒロは敗北感に心を沈ませていた。自分が甘かったのだ。まさか敵国がそこまで
狂った事をしでかすとは考えなかった。中東の国に対して核兵器が使われたのだ。
国連の影響力は地に落ち、世の中、完全にグローバルサウスとアメリカに分裂して
狂って来た。
ヒロは魔導士会のマリアに連絡をした。本気で殺し合う許可を取るためだ。
【エバの奴らとトコトン殺し合うぞ、俺も久しぶりに人を殺したく成った。奴らの
言う天国に送り届けてやる】とヒロが言う。【止めなさい、それでは貴方も破滅よ、それどころでは無いのよ、東京のユニオンが攻撃を受けた、それも小型の核兵器が
使われた。東側の中東への仕返しと見せて核を使われた】とマリアが言う。
ヒロは目の前が怒りとショックで見えない位、我を失った。【すぐに日本に帰る手配してくれ。事によればアメリカとも戦争する、タロットの息の根は俺がこの手で止める、ユニオンの資金全部つぎ込んでも殺す】と言う。マリアの電話を娘のマリが変わり【パパ、お願い落ち着いて、報告によると叔母様は矢早の里に逃げて無事らしいの、まだ叔母様から連絡は取れて無いけど美樹ちゃんから連絡が有った。
とにかく輸送機と特別車を手配する、先ずは皆の無事を確認して】と言う。
ヒロはユニオン東京の調査部に連絡するが電話に出ない。誰も連絡が取れない。
時間を見て銀座のクラブ・インペリアルに電話する。ここはユニオンの情報部の
別班だ。政界や経済界から情報を掴むため銀座でユニオンが経営するクラブだ。
電話にミカコが出る。【もしもし兄様、大丈夫なの?ニュースで核の話で
持ちきりよ。ユニオンが核でやられた事に成っていて、その反撃で中東にアメリカが核で応戦した事に成っているわ、情報が乱れて定かでないの】と言う。
【こっちは大丈夫だ、それより日本のユニオンの様子は?皆無事なのか】と聞く。
やられたのは科学部、コウジ先生は・・・・】とそこで声が聞こえない。
ヒロが【兄さん達がどうしたんだ?ミカコ答えろ】と言う。
科学部が全壊したようだ。コウジの生死も不明のようだ。
重要な技術が盗まれたらこれも大変な事に成る。
もしかしたらアメリカも日本もそれが目的だったのかも知れない。
ヒロは【他に掴んでいる事は?全部話してくれ】と言う。
【今、調査部は全員で動いている、重要データーは全て保存して自分たちで爆発して調査室も粉々に壊したらしいわ。データーはヨーロッパに暗号化して送っているわ。科学技術は元から危険なデーターは日本に保管してないし。武器関係は既に中東に
備えアフリカ本部と東南アジアで隠している。あの爆発では多分技術を盗むのは無理だと思う。マリア先生が中東に手を出した時点で最悪を考えて居たらしい】と言う。ヒロはマリアにも怒りがこみ上げた、こんなリスクを考えたなら
何故中東に手を伸ばしたのか。これは自分自身に対しても許せなかった。
一方的に裏で中東に敵対したタロットに怒りを覚え、身内を危険に晒した愚かさに
対してだ、この地球ごと滅ぼしてやりたい位、怒りがこみ上げた。
輸送機が手配されている場所に行き輸送機に乗った。日本までの時間がもどかしい。
いくらユニオンの飛行機が早いと言え6時間はかかる。
スタッフがヒロに【少し休んだら】と言う。ヒロは【いや、大丈夫だ、それより最速で頼む】と言いアメリカのジャンに連絡した
【そっちは、どうなっているんだ?こんな事して許されると思って居るのか】と
言う。【ネットで中東の悪口ばかり出まわって、真実が消されている、悪貨が良貨を駆逐している状態だ。バカが充満しているからタロットが二期も当選したのさ。
ウーロンがネット工作と金のばら撒きで工作員を動かしている、こちらはネットを
使うと協力者に被害が及ぶ、口ずてなら証拠は残らない。俺たちはあくまで影で
動く時には暗殺も出来るようにな】と言う。ヒロは【何故、動かない。こんな糞は
日本の元首相のように暗殺された方が良いだろう】と言うと
【まだその時期では無いさ、アメリカ国民が自分の馬鹿に気づいてからあの世に
送ってやる】と言う、ヒロは【その前に日本の糞を片付ける。俺自身が動くハヤメ婆さんから習った術を日本の糞に味合わせる】と言う。
怒りに我を忘れている、危険な状態だ。日本の静岡県清水港近くの上空に差し掛かり
そこから特別車ごとヒロをから空中で降ろす。
この車は空中を走る飛行機能を持つ車だ。垂直方向と推進方向の二方向に水素による小型ジェットエンジンを装備した空陸両用の移動ができる車両だ。
完全な水、水素エネルギー循環による特別車でユニオンにも10台程しか無く、
中東やアフリカで軍用に使われている物だ。
普段は車の形態で使われるのだ、この機能はなるべく人の目のつかない場所で使うが、今回はその余裕が無い。カモフラージュ機能を使いなるべく人の目に付かない
静岡からのコースで軍の施設を避けて東京に向かった。ユニオンに到着すると何やら騒がしい様子で警察関係者も多く見えるがユニオンのメンバーらしき人影は居ない。
ユニオンから離れて虫型のドローンで様子を探る。ユニオン内の病院の方に
虫を飛ばすと患者も医師も見当たらない。まるで神隠しにあったようだ。
その時、携帯に暗号メールが送られて来た。科学部以外は地下批難通路を利用して
大型の輸送船、通称ノアの箱舟で批難出来た様だ。ヒロは車を山中に隠し、虫で観察していると美樹が近くに居る事を暗号で知らせて来た。連絡用の虫をそこに送ると
美樹がバイクでヒロの所にやって来た。
美樹は涙ぐみ【先生、遅いよ。何か有ったらすぐ戻るって言ってたのに】と言う。
彼女ももう25歳でエージェントとして自立出来る力も有る。何より武術の腕は弟子たちの中で誰にも引けを取らない位に上達してきた。
以前の悪戯娘の面影は薄く成っている。
ヒロは【すまなかった、無事だったか?もう大丈夫だ、
皆は地下に隠れているのか?】と聞く。【皆それぞれリスクを避けるため神隠し状態で批難してる、病院の入院患者は箱舟に乗り海外の病院に移送したり元気な人は退院して家に送り届けたの】と言う。
ヒロが【地上戦には成らなかったのか】と聞く。美樹が【日本の自衛隊は絡んでいない、どうやら海上からの地上攻撃巡航ミサイルに核を搭載していた。北朝鮮の攻撃に見せようとしたのかも】と言う。【有りえるな中東も東と西で入り乱れている】と
言う。【先生、もうあそこに帰れないの?】と美樹が聞く。
ヒロが【先ずは一度地下に潜る。誰がこれを先導して、日本政府の誰がアメリカの犬か、全員犬なら全員殺す。日本人全部殺してもこの償いはしてもらう、矢早は大丈夫なのか?】と聞く。日本に居たエリカちゃんと春花やユウ先生、ヒトミ先生達は皆、矢早に隠れて貰っている、チヅル姉様とアリサ姉様はアフリカでしょ?
戻ってこないの?】と聞く。ヒロが【今はバラバラの方が良い皆、心細いだろうが
リスク分散だ】とにかく奴らの動きの情報を集める。その上で何処まで暴れるか決める、こうなったら指向性エネルギー兵器も総動員して防衛庁と国会を皆殺しても
良い】と言う。常軌を逸しているのだ、日ごろの我慢も限界に来ているのだ。中東もグダグダで多くの人が死に、未だにヨーロッパも東側で緊張が続き休戦状態だが小競り合いが続いてる。円安は加速してなんと1ドル400円まで進んでいる。
金価格は更に暴騰して1オンス4000ドルを付けている。株価は54000円だが
円自体が半分の価値だ実質海外に大半の資産を食われている状態で国民の超貧困は
食べるのにも事欠く状態だ。そんな中ユニオンの関連は海外での農業や漁業で外貨を稼ぎ豊だったことにアメリカが目を付けて来たのかも知れない。アメリカは既に国連から脱退しアメリカファーストを歩んでいる。ヨーロッパはフラフラとした状態、
グローバルサウスは独歩状態でアメリカと敵対姿勢だが成るべく火種は避けている
中東が争いの舞台に成り被害を被っているのだ。中東もアメリカよりの新自由側とそれ以外とで争って居る状態にイブ国の核が使われた。その理由としてユニオンへの
テロ攻撃が偽装されたのだろう。ヒロと美樹は銀座のインペリアルに出向いた。
ここがユニオンの別班だとは漏れて居ないようだ。まだ店の準備中で日本のユニオンメンバーの全体の情報を集める。そこにはミカとアケミが居た。二人ともヒロの後輩で元々エージェントで危険な任務を行って居たが、日本で情報を集めたりユニオンの関連の飲食で働いて居る。アケミはユニオンのホテルのバーのバーテンとして、
ミカは銀座インペリアルのママとして働いて居る。【兄様、よく無事だったわね、
中東は酷い状況だったのでしょう。なんでそんな惨い事が出来るの?】とミカコが
言う。ヒロは固い表情のまま歪に笑った。
美樹が【先生は不死身だもの、絶対悪者には負けないよ、姉様】と言う。
ヒロは少し涙を浮かべ【美樹、俺たちは今負けている、多くの死者も出した、でもな敗者の恐ろしさを教えてやる。奴らは超えては行けない一線を越えた。人間の本当の残虐性を見せてやる】と言う。アケミが【もう止めよう兄様がこれ以上、昔の怖い
兄様に成るのは嫌だ】と言うと【ありがとう、アケミはもう関わるな、それより自分と子供の幸せを考えろ。そして裏で仲間を支えてやってくれ。危ない事は絶対関わるな、何か有れば俺かシャチに連絡をしろ】と言う。美樹は【私は先生に付いていくよ、先生は私が居ないとダメなんだから】と言う。ミカコが【美樹ちゃんは頼もしく成ったわね、ウチの班で使いたいぐらい】と言う。ようやくヒロに笑顔が戻り
【美樹は成長した、酒の量も増えたけどな、俺の酒を盗んだ分は出世払いしろよ】と美樹の頭をなでた。美樹が膨れて【先生はセコイ所を直さないと、老後を見てあげないわよ】と言う。アケミが【兄様、良かったわね老後も安心ね】と言う。
ようやくヒロは余裕が出て来て、美樹に【俺の特別車を矢早に隠しに行って矢早の
様子を知らせてくれ。姉ちゃんたちの無事を確認してそのまま皆を
守るんだ、もし矢早が襲われたらシュウと一緒に皆を守ってくれ。皆を守りお前も
何が有っても生き残る、これが最重要任務だ。成功したら俺の海外に隠している
プレミアムウイスキーは飲み放題だ】と言う。美樹が急に泣きだし【嫌だ、先生と一緒に居て一緒にウイスキー飲むもん】と言う。ミカコが【大丈夫よヒロ兄様は私達が守って矢早に届ける、それに兄様は不死身でしょ、あの三回の戦争も中東の戦争も
生きて帰って来たのよ、平和ボケした日本の連中やⅭIAや米軍の軍閥派なんかに、負けるはずが無いわ】と言う。ヒロは【大丈夫だ、こっちの情報を掴み邪魔者を片付けたら、矢早に俺も行く必要な装備はもうキャリーバックに持って来ている。
お前のバイクは俺が借りる、バイクと特殊車両は交換だ】と言う。
美樹が納得して車に乗ると車に金の1キロバーと米ドルが100万ドルが置いて
有る。何かの際に逃げる為であろう。インペリアルからアケミはホテルに帰り、
ヒロはミカコから情報のデーターを貰い調べている。どうやら与党の一部と野党の
新鋭でこの数年で名前が売れた一派と官僚の若い勢力がアメリカのタロット一派、
クーロンの企業からも献金を受けているようだ。ヒロはミカコに
【この総務大臣の田辺って奴と繋がっている公安の上層部を知っているか?】と聞く【黒川と言う公安管理官だよ。でもそいつの部下で古川原と言う警部がかなり
危ない奴だよ】と言う【フーン、そりゃ好都合だ、こいつから探るか】とヒロは
言った。【兄様、そんなことより、お店の準備手伝ってよ、クロークに
黒服のウエアーあるから、早く着替えて】とミカコが言う。
【えっ?俺が?なんで?】とヒロが言う。【働かざる者食うべからずよ】とミカコが言う。しぶしぶヒロは着替えて【ママ何からやればよろしいですか?】と聞くと。
カウンターの掃除とボトルを綺麗に拭いて並べて。このところ埃が溜まりやすい
から、それがすんだら表を綺麗に掃除して、それそろ女の子が来るから】と言う。【かしこまりましたママ】とヒロが答える。ヒロはこれは時給が発生するのか?
銀座の黒服で今のインフレなら時給5000円は貰わないと割に合わん、それ以下なら労働基準局に訴えてやる、と思った。掃除が終わると店の女の子が出店してきて、知った顔も居たがなるべく顔を見せたくなかった。あるホステスの娘が
【先生、失業したんですか?この不景気に大変ですね】と言う。
ヒロは【人違いです、私は中国から来たリャンと申します】と言う。
ミカコが【みんな臨時で手伝ってくれるリャンさんよ、よろしくね】と言う。
とうとうリャンさんに成ってしまった。ヒロはここに来るんじゃ無かったと
後悔した。リャンさんは目立たないようバックヤードで洗い物をやりながら盗聴器で中の情報を聞き分けていた。中には女の話、下世話な下ネタ、息子がクズで困って
いる話、やはり政治家はクズの集まりだと感じた。グラスを洗っていると
【リャンさん、チェックお願いします】と言うホステスの声。レシートの値段票を
突き合わせて、合計金額は一人で300万円????だ、リャン(ヒロ)は
【ママすいません、なんか一桁違う気が】と言うと【あら、これで合っているわよ、リャンさん中国と相場が違うのよ】とミカコが言う。
ヒロは可笑しい、狂っている、いくらインフレでも可笑しい、いつか警察に訴えて
やると思った。しかしこれはこの時代のインフレ率からすると至極まともだ。銀座の相場は他とは違う、竜宮城相場なのだ。ホステスの顔を見る。ブスとは言わない、
しかし自分の娘達が10倍可愛い。狂っている、払う連中も狂っている。
それでなんで国民はこんなに苦しまなければいかんのだ。政治家はクラブで金を使うのを禁止する条例を作れやボケと思った。政治家の一人がカードでと言う。
ブラックカードだ。ブラックカードは腹黒いカードと言う意味なのか?と思ったが
実はヒロもブラックカードを持っている。
ウイスキーの買い付けをして一儲けするときに必要なのだ。それと任務で海外に行く時どうしても先払いして後でユニオンに請求する場合が有る。
そのカードを切って本人が暗証番号を打つそれを見てカード番号と暗証番号を素早く調べ後からはハッキングも出来る。ヒロは絶対ここには来るまいと思った。
ヒロは店が終わってイライラしている。ミカコに新しい情報は来てないのかと聞いた。【まあゼロでは無いわ、ここから諜報部に紐を辿って貰えるから気長に待って】と言う。ヒロは【気長には待てない、明日にも先ず公安を揺さぶる】と言う。
ジャンにも再度電話して【そっちは朝だろうがユニオンにミサイルを打った船の行方を調べて置いてくれ、恐らく韓国に停泊してると思うが船の名前と船長の名前、船と船長は海に沈める】と言う。ジャンは【無茶すんなよ、本気でアメリカと遣り合う、つもりかアーレイバーク級駆逐艦フライトⅢだろう。今の主力艦だ】と言うと
【ふん、俺の指向性エネルギー、ドローン兵器で海の藻屑にするさ】とヒロが言う。
それを聞いていたミカコが【先ずは落ち着いて兄様、敵を見定めないと】と言う。
ヒロは【良いんだ、怪しい所から潰してあぶり出す、そしたらドンドンとゴキブリが出て来るさ、お前らは巻き込まれない様に、情報だけ流してくれ】と言う。
公安の古川は公安外事課の東側の係に所属する警部だ警備局にも所属して居る。
ヒロは直接、奴を拷問して自白剤を使い情報を得ようとしていた。非常に危険でヒロ自身もリスクを負う。翌朝、美樹から借りたバイクに乗ろうとしたらミカコが
表れた。【兄様、何しようとしてるの?】と聞くとヒロは黙ってる。
【もういい加減にしてよ、朝早くから起きさせて】と怒るとヒロは
【そうだな、寝不足は肌に良くない、帰って、もう一寝入りしたらどうだ?
俺は久々にコメダのモーニング食べに行くだけだ】と言う。
ミカコが【はーっ、マジ疲れる、市街戦の装備とドローン持ってモーニング?どんだけ戦地ボケしてんのよ】と言うと【悪かったな、戦地ボケは仕方無いだろう、しかも日本でも自分の住み家にミサイル撃たれたんだ、お前は戦地ボケするな、平和ボケの方が良いに決まってる】と答えた。【待って、私の車で行こう、私に考えが有る、
兄様より冷酷なやり方するから】と言う。その言葉にヒロは冷静さを少し取り戻し【何処に行くんだ】と聞くと【落ち着いて、先ずはモーニングでしょう、兄様昨日も何も食べて無いでしょ、自慢の筋肉がカタボリックするわよ】と言う。
ヒロはムカついて、俺は筋肉自慢なんかした事は無いと思ったが腹に収めミカコの車に乗った。恐らくミカコからすれば筋トレしているだけで筋肉自慢のキモイ
おっさん、かも知れない。齢50歳を超えてスクワットの記録を更新しているのは
一般人には筋肉自慢でしか無いのだろう。戦地では筋トレなんかやって無いのに偏見で差別に思えたが、今はミカコの協力も必要と我慢した。
ミカコの車はランボルギーニ・レベルトだV12エンジンを搭載し中でも最も特徴的なのがプラグインハイブリッドシステムの採用だ。フロントに2つ、リアに1つの
モーターを搭載し、センタートンネル下にリチウムイオンバッテリーが
搭載されている。4WⅮとなっているが、エンジンから得られるトルクがフロントに伝達されることはなく、フロントはすべてモーターで駆動する。エンジン単体で
825馬力を発揮し、システム出力は1015馬力。エンジンも最高出力を9250rpmで発生するという超高回転型、ハイブリッドだけに頼るのではなく、エンジンその物の性能アップと、エキサイティングさも忘れていないのがランボルギーニ
らしい点だ。静かに発進できるランボルギーニと言う点も現代に則して居る。
ヒロは【仰々しくランボルギーニなんか乗って、狭くて狭所恐怖症に成りそうだ。
だいたい魂売ってハイブリッドか?それが本当に環境に良いと思っているのか、
エネルギー効率なんか悪いだろ】と言う。【もう五月蝿い、それより携帯見て
みなさいよ、ヒトミ先生から何度も着信有るでしょ。私にまで電話かけて来ているの
一言無事だと伝えなさいよ】と言う。【それは美樹が伝えているだろ、それに無事に矢早まで戻れるかは解らん、今回はリスクも俺が全部被る】と言う。するとヒトミから再度電話が掛かって来た【もしもし、姉ちゃん、そっちはとにかく、そこで大人
しく待っていてくれ。俺は大丈夫だ春花と美樹を頼む】と言う。【貴方、無茶してはダメよもうすぐ、応援が来る。それまで慎重に動いて】とヒトミが言う。【兄さんの仇は絶対俺が取るから、それまでは死なないさ】と答え電話を切った。
ミカコが【ねえ、兄様それって、コウジ先生喜ぶかな?気持ちは解るけど】と聞くと【兄さんの気持ちは解らないさ、もう居ないんだ、これは俺の気持ちだ、法律も信じない】と言う。【国も俺たちを裏切る、俺は俺の気持ちで動いている、だからお前も俺に巻き込まれるな】と答えた。【兄様モテないから、私が助けてあげるしか
無いでしょ、ホント馬鹿よね】と言う。【なあ、本当にあまり首を突っ込むな、
ややこしい事に成ったらユニオンにも損失に成る、インペリアルはユニオンに取って大切な情報源でお前はそこのリーダーだ。俺なんかいくらでも替えが効く兵力だ】と言う。【兄様、本気で言ってる?ヒトミ先生や私達武門の家族に取って兄様は一人よ】とミカコがヒロを睨む、その眼には涙がにじんで見えた。
ヒロは【ありがと、でもお前達が居るから俺は安心して無茶も出来る、もし俺に何か
有ってもお前たちが魂を繋いでくれる、だが、お前達に何か有ったら俺はもっと正常では居れない情報や知恵は助かるが動くのは俺がやる】と言った。車は新橋に着き、コメダ珈琲店 新橋烏森通り店に二人で入ると男性二人が待っていた。
一人は首席監察官の小田、一人は公安内部に入り込んでいるSの矢田だ。
ヒロはミカコの顔を見て【役人と警官だな、どう言うつもりだ?】と聞く。
ミカコは【とにかく座って】と言い席に近付き【久しぶりです、小田さん】と
挨拶する。小田が立ってお辞儀をして【こちらの方は?】と聞く。
【私の義理のいとこで日経アメリカ人のヒロ斎藤ですアメリカ軍の特別捜査官をして居ますが今は日本人として入国して居ます】と答える。
ヒロはミカコに【そこまで言わなくても】と言うと【この人たちは大丈夫よ】と言う
ヒロは握手を差し出し【ヒロと呼んでください】と言う。
小田は【それでお話とは?】と聞くと【実は公安管理官の黒川と言う男がアメリカ軍の一部と結託して今回のミサイル事件の黒幕の一人と言う事で極秘の調査をしに来たのです。総務大臣候補の政務官の一人が裏で糸を引いていると言う噂を私もお店で
聞いたし、ヒロもその調査で来ているので多少粗っぽい事が起きるかも知れません
それを前もってお話しする為来て頂いたのです】とミカが言う。小田は【それは困ります、こちらで調査して報告します、少しお時間頂けませんか】と言う。
ヒロが【それは無理です、こちらもアメリカに急いで報告しなければいけません、
ⅭIAの仲間も急いでいます。米軍でも秘密裏に動いています。
今にも報告しなければ行けません、場合によれば公安の古川原には消えて
貰う必要が有ります】と言う。ヒロはとっさに米軍のサミエル司令官に電話を入れた向こうは夜である。【司令官、お久しぶりです、ヒロです】と英語で言う。
【マスターヒロか元気でしたか?】と言う。
【今日本でミサイル爆撃事件を調べて居ます。極秘ですが実は米軍の
アーレイバーク級駆逐艦の仕業との情報なのです。ジャンから聞いていませんか?】と聞く。サミエルは驚いて声が出ない、【恐らく間違い在りません、クーロンの一派が裏で動いて居ます。まさか指令までウーロンに組みしてませんよね?】と聞く。
そして【今警視庁の小田と言う役人と一緒に居ます警視庁の中にもウーロンに組して日本を売っているクズが居るのです。このままでは日本もアメリカも分断して
もっと激しい戦争が起こります】と言い更に【中東の戦火がアジアにも下手すれば
アメリカ本土にも広がりますよ、我々の組織も待ってられません、その前にそちらの事はジャンと動いて貰えませんか】と英語で言った。サミエルは【解った、とにかく少し時間をくれ、ジャンに連絡をくれるように伝えてくれ】と言った。
ヒロはジャンにも電話し【ジャン今日から不眠で働け、サミエル指令に先ず連絡を
取れ、さもないと指向性兵器が両国で炸裂しまくる羽目になるぞ】と言い電話を
切った。小田は多少英語を理解出来るようで事の重要性を認識したようだ。
ヒロは【ミスター小田、日本の役人は会議で1年2年平気で過ごす。
それでは間に合わない、しかし私も警察とドンパチする時間も惜しい古川原と言う
人間を殺しはしない、しかし真実を知るには多少乱暴な事もいとわない、貴方を信用して話したのだ。数日間は目をつぶってくれ】と言った。完全に脅しである。ミカコが【小田さんの手柄に成るかもよ、その政務官まで引っ張れればお手柄でしょう。
またお手伝いするからお互いウィン、ウィンで行きません?】と言う。
小田は【不祥事が表に出ない様に必ず私に連絡してくれ】と言う。
そして公安の刑事のSの矢田が協力して古川原の使っている情報屋を
紹介してくれた。小田と矢田が出て行った後二人でモーニングを食べながら打ち合わせをした【兄様、やり過ぎ、そこまで脅してどうするの?あの人は役人よ、
いざと成ったら腰を引いて寝返る人種よ】と言う。【上等だ、そうなったら警察と
米軍両方と戦争してやる、お前俺が暴れない様に縄付けたつもりだろ、一応はお前に乗ってやる、もう娘達も皆一人前に育って来た、それぞれの道を選ぶだろう。
俺は兄さんの仇を一人で打てばそれで良いんだ】と言う。
【完全に更年期障害ね、そこに戦争によるPTSⅮが生じてる】と言う。
【それにしてもコメダのモーニング美味しいわね、初めて食べたわ】とミカコが言うと【俺も久しぶりだが昔、名古屋で食べた時の方が旨かった、やはりファンドに売られて質が落ちた】と言う。ミカコは面倒臭いと思ったが今は我慢をした。
しかしこの時モーニングが1800円まで上がっていた。
この時代のモーニングはミックスサンドとサラダとコーヒーで豪華には成ったが
1800円は高い。超インフレ時代なのだ。
ミカコと別れた後、矢田が教えてくれた古川原のSに新宿歌舞伎町まで会いに行く。
新宿アルタ駅で待ち合わせして、来た男は見覚えが有る。
壊滅した暴力団Y組の人間だ。近くに来てヒロと気付いたようで逃げようとする。
ヒロは流星鐘(りゅうせいすい)と言う縄のついた武器を男の足に絡め捕まえた。
近くによると【なんだ、エスってお前だったのか商売替えしたのか気の毒に】と
言う。【先生、勘弁して下さいよ、もう足を洗って危ない橋は渡っていませんよ】と言う。【勘違いするな、チョット頼みたいことが有るんだ。俺に恩を売っとけば悪い事に成らん】と言う。【許して下さいよ、私も命は惜しい、先生の頼みとか
絶対ヤバいですよね】とエスが言う。純金の300gバーを見せてエスに渡す時価にして1500万円、いくらインフレと言えどいやインフレだから価値が有るのだ。
バブル崩壊後同じ300gが30万の価値しか無かった時も有る金価格だが、
どう考えても異常なのだ、貨幣の信用が落ち狂った世の中なのである。
ヒロが【要らないなら他を探す、危ない橋はダメだよな悪かったな】と言うと
バーを離さないで【また先生水臭い、先生と私の中じゃないですか、先生の為なら何でもやりますよ】と言う。
【いや悪いから、そんな危ない仕事を頼もうとして悪かった】と
バーを取ろうとすると凄い力で離さない。金に飢えているのだ。
ヒロが【ホントに良いのか?まあヤバかったら俺がサポートするから危なくなる前に連絡しろよ】と言うと【なんの仕事なんです?】ちょ聞く。
【国家の転覆だ、勿論お前に迷惑はかけん、その為の情報と情報操作をやってくれ】と言う。一瞬考えて【この前の爆発騒動はまさか先生が?】と言う。
【アホか普通の人に迷惑掛かる事を俺がするか、あれの犯人捜しだ】と言うと
【先生、まさか私を疑っいるんで?】とエスが聞く。
【アホ、そんな訳無いだろう、なにか知らんか調べてくれって言っているのさ、
お前のネットワークで情報を集めて欲しい。なにかヤバければ電話しろ、
俺はこの場所に居る】と言う。そして新宿のカプセルホテルを教えた。
これで古川原をさそうつもりだ。自分を餌にして誘うのだ。
エスが【先生なにか手がかりとかは掴んで居るんですか?】と聞くと
【うんにゃ、まだ掴んでいないが警察と総務省、国家安全局あたりが
怪しいと思ってる】と答える。【先生マジで国家と戦うんで?】と聞くので
【ああ、まあ国家の時限爆弾を知っているからな】と答えた。
【何ですか?それは】と聞くので【言える訳ないだろ、下手したらアメリカと日本が今度は世界の標的に成る、それは避けたいが国家次第だ】と言った。
実はその爆弾とは日本が持つアメリカ国債に関する事だ、当時5兆ドルものアメリカ
国債を保有している日本だったが、その金利はこのインフレ時に10年債で1%2年債5%の逆ザヤ、それだけでもこのインフレ時に有り得ない事だが何とその金利は
環境対策費として中東の親米国に回され、それが戦争に使われて居たのだ。
つまり裏で日本も戦争に加担してその中で日本国民はインフレに苦しみ更にそれが
貨幣価値さえ下げているのだ。日本人が経済リテラシーに疎いのを利用して
売国政策を堂々と行っているのだった。12兆円の予算が有ればどれだけ福祉や貧困対策に使えるのかそれが環境対策の名のもとに戦争に利用されているのが解れば国民に火が付く事は間違いないだろう。しかし野党も対アメリカの事に成れば何も言わない。国民も完全にアメリカのポチと化して居たのでそこは野党も黙認を決め込んで
いるのだ。それより我が利権に予算を請求する方が票も金も得れる。
既に日本は餓鬼の集合体と化そうとしていた。ヒロはエスと別れた後にエスに
虫(虫型ドローン)を放ち付させた。カプセルホテルのカプセルの中で様子を見て
居た。エスは案の上、金を銀行の隠し金庫に預けた後、古川原に接触して
ヒロの事を報告していた。アホである蜘蛛の糸とも解らず自分の親虫に蜘蛛の糸を
付けてしまった。日本の警察はお気楽すぎてアホやなと思った。
過去に選挙で私がこの人を当選させましたと自慢して選挙違反を疑われたバカが居たが結局に恩人は梨を見たら堂々と梨をもぎ取るアホが多いのだ。
その梨園は誰もがその梨を欲しいと見ているのが解らないアホなのだ。
まあ見てる方も目くそ鼻くそでは有る。
これが新自由主義の産物で有る事は紛いも無い事であろう。
しかしかといって社会主義は人徳が存在して初めて成り立つ。
今の人間にそれが有るのかも大きな疑問であろう。
ヒロはエスを見張りながらこいつも大変だろうと気の毒に思えた。
久しぶりに入浴してサウナで汗を流し30分程仮眠を取るとミカコから
電話が掛かって来た【リャンさん、今日お店どうするの?】と聞く。
【リャンは今日は別のお仕事で行けません、お店ブラックなので辞めさせて
もらいます】と答える【兄様、まさか本当に古川原を絞めるつもり】とミカコが聞く【どうしてだ?恐らく奴が絡んでいる早速エスは奴と合流した普通
(ⅯO)Ⅿシステムに引っかかるはずの爆発中の出入りが表に出て無い時点で
可笑しいだろ、何が法治国家だ、国が放置しても俺が許さん】とヒロが言う。
【兄様、死人がまた出るわよ、奴らは小物、兄様は不死身でも奴らにも
家族がいるかも】とミカコが言うと【気の毒な話だが致し方ない、こっちは既に死人が出てる、恨みの連鎖は既に始まっている。エスは既に奴らに見捨てられているのかは、これから解る。その場合は古川原は黒確定と判断する。それはエスの定めだ。
お前も知っているだろ、だからユニオンは必ずエスはなるべく同じ所に同じ人間を
入れない、早めに情報を入れて解決するのが鉄則だ】と答える。【解った、兄様は
エスを保護するつもりは無いのね】と聞くと【悪いが無い、その為、金を香典代わりに渡した、気の毒とは思うが奴が古川原みたいなヒトデナシと組んだのが運の尽きだ】とヒロが答えた。その瞬間エスが歩いている歩道の上の工事の足場が崩れエスの上に落ちエスが生き埋めに成った。回りは騒然としているのが虫の映像で判る。ヒロがミカコに【Y組の残党で奴と今も繋がりの有る奴を探してくれ、気の毒に奴も
捨て駒にされたか、この映像は小田に回しとけ、Ⅿシステムを小田に確認させろ、
それを奴が隠ぺいするなら奴も俺が殺す】と言う。ミカコがため息をつき
【まだ、エスは死んだとは限らないでしょ、奴から情報が掴めるかもよ】と言うと【お前さ、生温く成ったな、そんな事を奴らがするか、情報や命令は切れ切れに
行う、だからイザとなったら司法は真相には辿りつく事は無い。政治や権力者が何故じっとノサバルか知っているだろ。法律通り捜査している訳では無い俺たちだから
真実が解る、、だからエスには気の毒だが餌に成って貰った。生きてたら
守ってやってくれ】と言った。実はエスと合流した時点で古川原に虫を数匹貼り付け両方追っていたのだ。これは海外で諜報活動するユニオンでは基本行動だ。一本の糸からでは得られる情報は限られる、蜘蛛の糸と呼ばれる所以であえう。
本来はこれを数人のスタッフや魔導士に委ねユニオンでは作戦を遂行する。
これは権力者が行う悪事と同じ、糸の元を複雑にして向こうにも情報を与えないためである。今回はそれをヒロが一人で行う。それはリスクを全て自分で追う覚悟でも
有った。ミカコはそれを心配してヒロをサポートしているがヒロはミカコに害が及ばないよう小田に画像を渡す様に指示してあえてミカコが小田の指示で動いた形を取らせようとした。何か有れば全て自分が被る為である。ミカコはヒロの指示通り画像を小田に渡し、状況を話した。小田は【まさか、本当だったとは信じられません】と
言う。ミカコは【この時点のエムシステムとミサイル攻撃時の周辺のエムシステムを解析してください】恐らくミサイル前後のエムシステムは改竄されているはずです。それくらいはそちらの科研でも解るでしょ。貴方はどちらですか、不正な権力か
それともチャンと検証するのか?どちらが勝つかは判りません、何れ歴史が判断するでしょう。ヒロ斎藤は恐らく不正を働いた連中を闇に葬るつもりです。勿論遺法ですがそれは貴方達司法や警察行政が正義では無いと思っているからですよ】と言う。【古川原は安全なのでしょうか?】と小田がミカコに聞くと【さあ、どうでしょう?恐らくヒロ斎藤はまだ彼を殺すことは有りません、その幹にたどり着く枝の一つと
今は考えていると思います。ヒロ斎藤を拘束するのは日本の警察では無理ですよ、
自衛隊の小隊一つ位の兵力火力が必要です。表に出ていませんが
彼は多くの紛争を収めた英雄の一人です。貴方が手を引くなら警察も大きな被害が
出るでしょう。それを収められるのは貴方だと思いこの件をお願いしたんです。
警察の数人の不祥事で治めるか多くの死人を出すかは小田さんの選択次第です。
上層部の官僚なんか頼りに出来ないクソだと知っているでしょう。
上に行けば行くほど雁字搦めで身動き出来ない。貴方が管理官としてどう動くかが
警察の威信にかかわる事です】ミカコはそう言って小田の元を離れた。勿論、小田にも虫を付けてどう動くか記録している。虫はその動きをユニオンのAIプログラムで動く自動制御の物とエージェントとAI両方で監視する物が有るが小田には自動制御の物を張り付け、動きを確認している。一方ヒロは自分が襲われるのを待つため外に出た、エスに所在を教えたのはその為だ。時間は既に夜に差し掛かろうとする
夕方6時半、季節はまだ2月で日は落ちている。かなり距離を置いて人が
付けてるのが解る、しばらく歩いて新宿中央公園の熊野神社の十二支層の碑の所に
着いた所で身を隠した。何の記念碑かは知らないが身を隠す場所が多いので暗くなると付けて来た連中には一瞬見えなく成るのだ。相手は3人でヒロを探す間にヒロは
ユニオンの小型のガン、ピストンプリンシプルの弾の音の出ないハンドガンを三人の足に向けて1発ずつ撃った。プシュツ、プシュツと言う音と共にワッと声を出し
三人ともうずくまる。ヒロが樹木の上から降り【しっーっ、声デカい、警察来るぞ、お前ら銃持っているだろ、静かにしないとトドメを打つ】と離れたところから言う。相手の一人が【待て、撃つな俺たちは警察だ】と言う。【ほうーっ、警察が?手帳と銃を出してそこに置け、死にたくなければな】と言うと銃と手帳を置いた。ヒロは【公安の古川原の部下か?何故俺を付けた?】と聞くと
【写真を渡され、お前を付けるように言われただけだ】と答える。
ヒロが【お前らバカか?ただ付けるだけで銃の許可が出るかボケ】と言って銃を構えると【まて、本当だ、俺たちは何も知らん警部に言われて付けただけだ】と言う。
ヒロは【気の毒に、なんでか知らず、死ぬのか。なんでか知りたくないか?】と
言う。ヒロを見て【許してくれ、俺たちは命令されたら仕方ないんだ】と言う。
ヒロは【俺を殺せと命令されたか?】と聞くと、黙っている。そこに車が止まった、ヒロの特殊車両だ。【先生、待って】と声がする。なんとチヅルが来たのだ。
【お前アフリカだろ、何故日本に来た】と聞くと、そりゃ来るわよ、殺しちゃダメ
こいつら車に乗せて殺すなら海深く沈めないと】と言う。
チヅルが3人を拘束して口にテープを張り車に二人で乗せる。
【暴れないでここで死にたくは無いでしょう、生きるチャンスを与えてあげる】と
チヅルが言う。二人で3人を車に詰め込み3人の身体検査をして携帯とGPSを
持ってないか確認して携帯を電波を遮断する箱に入れた。
そこから1時間半走り漁港の倉庫に着いたあたりは既に真っ暗だ。
車ごと倉庫に入って扉を閉める電気をつけるとそこにシャチが待っていた。
シャチが【兄様、お久しぶりです、こいつらですか海に沈めるの】と言う。
ヒロはため息をつき【お前まで出張って来たのか。お前は里の責任者だぞ、
立場を考えろ】と言う。【良いんですよ、いざとなれば昔のように海で海賊でもやりながら暮らします】と言う。ヒロは【頼むから二人とも俺に関わるな、ここは俺一人が被れば良い】と言うと【兄様水臭い、それよりこいつらどうします】と言う。
一応急所を外して弾を打ち込んでるが治療をしないと障害が残る。ヒロが車に積んでる応急セットで傷口を見て消毒をし局所麻酔を打ち、弾を出し、ガーゼとテーピングをして、痛み止めと抗生剤を注射して、3人を治療した、3人が安心した
ところにもう一度質問した【なんか思い出したか?お前たちに価値が無ければ外の船で朝鮮半島まで行くことに成るんだが】と言う【待ってくれ何でも言う事を聞く、
知っている事は話す、あくまでの証拠は無いが】と言う。連中はヒロが東側のスパイと言う事で古川原に付けるよう頼まれたと言う事、古川原はY組の残党や半ぐれの連中に裏の仕事を回していた事を話した。ヒロは【なんで俺にはお前達ナンチャッテ刑事なんだ】と聞く。【裏の連中は受けなかったんだよ、それに暗殺とかのつもりじゃ無く逮捕して刑務所に入れる指示だった】と言う。【逮捕状も持たずか】と言うと【そんなもの公務執行妨害の現行犯でいくらでも出来る。裁判所を通すなんて
面倒なケースは先ず任意で聴きとりしなければいけないから。、俺たちみたいな公安は使わない。がさ入れ=逮捕の手順が多い】【俺は銃刀法違反と傷害だ、まだ逮捕はされる訳にはいかんから、お前らはやはり行方不明に成って貰うか】と言ってシャチの船に運んだ。そして先ほどの供述を録音したデーターをミカコに送信して電話を入れた【ミカコ、営業中にすまん、明日、小田に一人でH塚漁港の倉庫に来るよう伝えてくれ、もし来なければ古川原の部下が死ぬ事に成る、大勢で来れば
その大勢も死ぬことに成ると言ってくれ】と言い。更に【小田一人なら誰も死なずに事は解決すると言ってくれ。面倒に巻き込んで、すまないが頼む】と伝えた。
ミカコは兄様これ以上動いちゃダメよ小田に任せましょう。上手く探るわよ】と
言う。【警察なんか信用出来ん、組織の部品にすぎんからな、部品のくせに自分を出来る部品と主張するから、そこを利用するだけだ。今回は俺はユニオンの部品としてではなく、一個の個として動く、だからお前がこの件に絡むのはこれが最後だ。
それも小田に伝えておけ】と電話を切った。チヅルがヒロの電話を聞いて
【先生、本当に一人で動く気?一人で出来る事は知れてるわ、
仕事が雑に成るでしょ】と言う。【仕方ないさ、来てくれて助かったが、本来雑に
関係者を全て始末する積もりだった。これが済めばアメリカに潜り込みこの件と中東の弔い合戦をやるつもりだ】と言う。
【先生、お腹が空いているでしょ、取り合えず、おにぎり買って来たから一緒に食べよう】とチヅルが言い。二人でシャチの船に行ったシャチの船は130フィートの大型クルーザーでユニオンが特別に作った武器も備えた戦闘クルーザーでも有る。。
。動力は水、水素循環エネルギーを利用したジェットエンジンで水上を走るシシャチの船は130フィートの大型クルーザーでユニオンが特別に作った武器も備えた戦闘クルーザーでも有る。アフリカの海賊対策でも活躍した優れもので最高速度も100ノットを超えるスーパージェット船である。船に乗ると3人は別の部屋に閉じ込めてシャチがヒロ達二人を出迎えた。【兄様、姫(美樹)から電話が有って兄様を
サポートしてくれと】と言う。【ありがとう、3人を返したらもう手を引いてくれ、お前は里を守る責任者だ、何れ美樹とお前が水の里をもっと豊かにするんだ、
これからのユニオンはお前達が担うんだ。俺は今回の事が終われば引退しようと
考えてる】と言う。チヅルが驚いてヒロの顔を見て【先生、引退して何をするの?】と聞く【さあな、まあユックリするさ、生きて帰れたらな】と答えた。
本気でアメリカでも暴れるつもりなのだ。
【まあおにぎりでも食べよう、シャチあいつらの飯はどうするんだ、飯抜きは
可哀そうだろ】と聞くと【非常食のカップ飯と缶詰を与えました】と答えた。
そして、おにぎりを食べた後連中の所に行き【傷の具合はどうだ?そんな深い傷では無いから障害は残らんと思うが、警察がお前を見捨てなければ明日自由に成れる。
この船は海賊を捕獲するのに使う船だ、この部屋から逃げるのは無理だから先ずは
ユックリ休め】と言った。その日はヒロ達3人も船で眠り翌朝を迎えた。
翌朝船に積んでいたプロテインバーやカップ飯でエネルギー補給をすまし、
小田の連絡を待っていると8時半ぐらいに電話が掛かって来た。
【斎藤さん大変です、古川原が死にました、変死体で荒川の河川敷で
見つかりました】と言う。【どうせ俺が犯人と言う設定で警察は動いているんだろ、残念だが昨日は今ここに居る、奴の部下3人と海の上にいた、きっと死亡時刻は夕方以降だろう、最初から古川原も使い捨てか、可哀そうに、因みにエスは生きていたか?】と言うと【はい、保護出来ました、流石に奴も知っている事をこっちに話してくれました】と言う。ヒロが【この古川原の部下はどうするアンタが引き取りに来るのか?下手したらこの三人も消されるぞ、留置場の中が一番安全だろ足を怪我してるから外科医に処置させてくれ、そんな深い傷では無いし抗生剤と痛み止めは
与えてる】と言う【情報を公開しない条件で協力し合いませんか?】と小田が言うと【いいだろう、俺を罠に嵌めたら恐らくアンタも死ぬぞ、それを解ってるなら一時的に協力し合おう】と言った。そして古川原の部下に【残念なお知らせが有る、お前らの飼い主の古川原が殺された。奴を使っていた政治屋が別の組織に頼んだんだ、荒川の河川敷で変死体お決まりのコースだ。お前らの安全は小田と言う管理官が
何とかしてくれると思う】と言う。そして【助かりたければ古川原に繋がる事を
全部、小田に話すんだな】と言った。すると一人が【日本万歳党だ、与党が弱った時、与党に組して愛国を訴え様々スキャンダルを相手かまわず流した奴らが、
実は裏で半島系の宗教や右翼系の団体と組んでネットを操り反勢力のスキャンダルを調べるのを古川原が金を貰いやっていた】と言う。
ヒロは【なんだ、あのカルトはまだ解散してないのかカルト全員、殺す事も出来ないが結局クズがアホを利用してこの国が成り立っているのか、それで古川原も
消されちゃ気の毒だな、結局東側説でミサイルの報告したのは古川原で間違い
なさそうだな】と言う。そして、その2時間後に小田が漁港の倉庫に現れヒロと
対面した。【小田さん、手間を掛けて申し訳ないな。しかし、もとはと言えば警察の腐敗が招いた事だと理解しているよな、米軍の方はこっちのエージェントが軍部と
動いている、軍の司令部も動いている。古川原が死んだ以上、公安管理官の黒川を
直接引っ張り出すにはアンタの協力が必要だ、何か良い知恵は有るか?】と言う、
小田が【先ずは3人を返してください話はそこからです、3人は無事ですか】と言うとヒロは小田を車に乗せ港まで案内してシャチに連絡し小田を船に乗せた。
ヒロは【怪我をしているが1週間もすれば普通に生活も出来る、警察病院まで一緒に送ってやっても良いぞ】と言った小田は【それには及びません、私の車で病院まで
連れて行きます。明日、黒川の件は連絡します】と言った。ヒロは、小田と別れた後、シャチに水の里に帰るよう指示しチヅルにも矢早の里に行きヒロの車を
里に隠すよう言った。ヒロは【心配かけて悪かったな、俺は大丈夫だ、姉ちゃん達や皆を頼む。それにアフリカのウーゴやテニーシャは大丈夫なのか?】と言った。
【アフリカはこのインフレで経済も潤って来ている、ヨーロッパへの輸出が増えているしユニオンが出資した物は全て回収でき、利益が膨らんでるわ】と言う。
【チヅル、だから心配なんだ、日本の有様を見ろ、一度豊かに成ったが為に腐敗が
進み新自由主義に走った。経済の発展自体が進化では無く腐敗に繋がった。
法でいくら後追いしても人間の腐り方は法では追い付かない。大切なのは共存する
気持ちと皆が進化出来る環境だ、テニーシャが自らそれを見せなければ国民はついて行かない、何処かに涙している人が居ないか常に皆が考える。そして自己免疫が過剰に働くと、それは自己免疫疾患だ、今の人間にどうして自己免疫疾患アレルギー疾患が増えているか解るだろ】と言う、チヅルは【解ってる、過剰に排他的な事が体に
起って無害な自分の身体にまで攻撃してしまっているって事よね】と言う
。【実はそれを指令している細胞は自分だけを守りたい為に他を切り捨ててるだけ
なんだよ、それが人間社会で起こると悲惨な状況になり体の多くの細胞を傷付けてしまう、動物の身体には数多くの細菌やウイルスも入って来ている。それらとも
共存して代謝して生きてる。それを司るのはそれぞれの心でなくては、心が怯えて
自己都合だけで動けば今の糞みたいな世界に成る。また世界中が争う事に成るのは
歴史が証明してる、日本は多分ダメだろう】とヒロが言う【先生は日本を壊すつもり?】とチヅルが聞くと【いいや、俺はけじめをつけるだけ。日本を壊すのは日本国民だ】と答えた。【まさか自分が悪役に成って混乱を起こす積もり?】と聞くと
【どうだかな?それも日本人次第だ。心配するなアリサやマリと協力してユニオンを頼むぞ】と言う。ヒロはチヅルとシャチと別れた後、電車にのり東京に帰りユニオンが運営する高級ホテルにチェックインした、そこにはアケミも働いて居る。チェックインしてシャワーを浴び一休みしていると夕方ミカコから電話が有った。
【リャンさん、物騒な荷物がまだ店に有るのだけどどうするの?】と言う
【リャンさんはもう中国帰りました荷物は宅急便でホテルまで届けてください】と
言う【近くなんだから取りに来なさいよ、こっちは忙しいのよ】と言うと
【ママ忙しくない、忙しいの美容室行ったり化粧するだけね、それでがっぽり儲かる良い商売ね、昨日消費者庁に苦情入れた、もうすぐ査察来るよ】と言う。
ミカコが【それはアンタら男がバカばかりだから需要と供給よ、資本主義の
基本じゃない。ていうかさホントに荷物どうするの、美樹ちゃんのバイクも置きっぱなしよ】と言う。ヒロはバイクと荷物を仕方なく取りに行った。完全に忘れて居たのだ。ヒロは荷物を部屋に入れ荷物の中のプロテインを飲んで一休みしながらこの事件の糸がどのように絡んでるか考えた、公安がもみ消し工作、そしてカルト宗教、
タロットとウーロン、日本の愛国党、元反社達、全ては金と利益と権力その大本は
何だ?考えれば考える程理解が出来ない。ヒロは夜に成りホテルのバーに顔を出した、そこにはアケミが既に出勤をしていた。アケミが【こんな所に居て大丈夫なの、大河原って人、死んだんでしょうきっと兄様疑われているわよ】と言う。【その時俺は公安の刑事を虐待していたから大丈夫だ。まあその犯人が解るまで警察は俺を泳がすだろうよ】と答える。【相変わらず暴れまくっているわね。何を飲むの】とアケミが聞く【ラスティーネイルをバランの12年で】と言う。
【エックスジャパンかける?】とアケミが聞く【お前まだエックスジャパン聞いてるのか、変態だな、マネージャーに怒られるぞ】と言う。
【良いのマネージャーなんか私の傀儡みたいな物だから】と言う。怖い話だ。
ヒロはラスティーネイルと言うスコッチベースのカクテルとスモークサーモンの
サンドイッチを頼んだ。サーモンサンドをつまみながらカクテル飲んでアケミに
【カクテルって基本何でも混ぜてOKだよな、混ぜたらダメな物とか有るか?】と
聞く【基本無いけどそれはバーテン次第でしょ、全く相性が悪い酒って聞いたこと
無い。混ぜると危険なのは人工の科学物質か薬物位じゃない、高濃度のアルコールとカフェインは危険だけど、量次第だよね】と言う。【麻薬と覚せい剤は同時に使うなかれか】とぼっそりヒロが呟くと二人のチャイナ服の女性がヒロに近付く、
一人は中年の夫人と思しき女性一人は20歳ぐらいに見えた。ヒロが中年の女性の顔を見て【ギャー】と声を上げ固まる。【久しいのヒロ、春花の件は世話に成ったの】と言う。ヒロが心の中でまだ生きてたのかと思いながら【お元気そうで何よりです
道士】と怯えながら言う。若い娘が【この不細工がヒロと言うロン老師の
弟子ですか?】と言う【そうじゃ、まだまだ未熟者じゃが少しは出来るはずじゃ】とレイカが言う。ヒロはムカつき【レイカ道士、何事でしょうこのような所まで千日行は無事終わられたのですか?】と言う。【ふむ、お主も何れ千日行を体験する事じゃ小さなことなど気にならんく成るでの】と言う。ヒロは死んでもやるかと思いながら【この珍竹林な娘はどなたですか?】と聞く【この娘はワンレイ】華僑一の財閥の
当主の跡取り娘じゃ】ヒロが【その跡取りが何の用ですか】と聞く【どうやら、お前たちの敵とワン家の敵が同じ様でのお主と手を結びたい様じゃ】と言う。
【その敵は誰ですか?】と聞くと【タロットとその一派じゃ】と答える。
ヒロは【その前に日本で手引きした連中を掃除するのが先です、その珍竹林に
タロットと張り合える力が有るとも思えませんし、ワン財閥と言えど台湾や
シンガポールが主戦場と聞いてます。因みに何故後ろに気持ち悪いボディーガード
連れて来ているんです】と聞く。【何故かお主と因縁が有るそうじゃ。覚えは無いか?】と聞く。その男は過去にヒロが倒した孟一族の武人でアメリカのカジノの連中に雇われていた人間だ。ヒロは【さあ、この頃年のせいか昔の事は
忘れやすいのです。】答える。レイカ道士は【別に恨みを言いに来たのでは無い。
このものがお主に礼が言いたいそうじゃ】と言う。ワンレイが【中国人は日本人と
違い礼儀正しいからね】と言う。ヒロはあんたを見ているとそうは感じないと
言いそうに成ったが【礼を言われるような事はしてない、それはマリアがお前を許したからだろう】と言う。ワンレイが【明日、横浜のここまで足を運べ裏社会の事は
教えてやる、日本でやりやすくなるだろう】と言ってバーを出て行った。
アケミが【あの人達の支払い兄様で良いんだよね】と言う【なんか飲み食いして行ったのか】と聞くと【たいした金額じゃないけど3人で5万円】と言う。
ヒロは無性に中国人が嫌いに成った。特にあの小娘のワンレイはいつか泣かせてやると思った。翌日、美樹のバイクで指定された、横浜の山手町の大きな屋敷に行き、
インターフォンを押すと出て来たのは執事らしき人物だ、いかにも武人らしき体つきで丁寧に挨拶ををする。【ようこそ、いらっしゃいました、ヒロ老師、主人がお待ちして居ます】と言う。ヒロは【お招き頂き、痛み入ります、失礼いたします】と門に入った。執事に案内され部屋に通され【こちらでお待ち下さい】とソファーに
座らされた。そして一人の80歳ぐらいの老人が表れた、会うのは初めてだが華僑の世界ではワン大老と呼ばれる大物だ。ヒロが立ち上がり礼をし【お目にかかれて光栄ですヒロと申します】と言うと【私の事をご存じで?】とワンが聞く。【私達、裏の武門の人間でワン大老を知らない人間は少ないのでは無いですか?】と答えた。
【ヒロ老師も裏ではかなり有名なようで】言うと【お恥ずかしい事です、どうか
ご勘弁下さい、武門の人間が名をはせるなど恥でございます。それに私は未だ修行の身、老師と呼ぶのも勘弁下さい、早速共通の敵に関して、お話しを伺ってもよろしいでしょうか】と聞いた。すると部屋をノックする音がして孟とワンレイが中に入って来た。そして大老は【今回の件はこの二人に任せております、どうかこの二人とその配下を使ってご協力くださいませんか?】と言う。【大老、一つお伺いしても宜しいですか?ワン家の力だけでも少なくても日本の敵とは戦えるのではないでしょうか?何故、私と共闘を?】と聞くと【中国人も分裂して敵見方に分れ争そって居ます。
情けない事ですがそれが現実なのです】と大老が言う。
ヒロは中国人同志の争いを避けそこに自分をかませるのかと思った。その代わり
こちらに協力もすると言う話かと考えた。ヒロは大老に【了解いたしました、具体的な話はご令嬢と孟に話せばよいのですね】と聞くと【よろしくお願いします、必要な手勢や資金はこちらで用意します】と言う。大老が部屋を出てワンレイが話す作戦はネット戦略の交換、批難作戦からあぶり出すと言うのだ。ワンレイ達配下は、黒川と警視庁の公安やそれに繋がる腐敗の情報を有る事無い事を海外からネットで
拡散する。ユニオンはワンの敵対する企業と裏社会の繋がりを拡散してヒロは直接
その裏社会の主要メンバーを潰していくと言う作戦だ。
ヒロはワンレイに【騒ぎを大きくし過ぎるし中国人に死者や怪我人が出ても
良いのか】と聞くと【既にこちらには死人が出ている、本来なら私が直接手を下したいが、それでは後々禍根を残すと、おじい様が止められたのだ】と言う。
ヒロはこの娘も結局自分の禍根から復讐するのかと思った。
自分も同じだ、復讐しなければ怒りは収まらないと思った。
ヒロはすぐさまジャンにユニオンの諜報部に連絡を取らせワン家から得た情報を
中国、日本、韓国に流しまくった、役員の愛人問題、汚職、日本のタロット派の
政治家、ウーロンとの繋がり。ワンレイの部下は公安と日本万歳党の隠ぺいと腐敗の情報をデマも本当もおりまぜSNSに拡散し各省庁のホームページに触れ回った。
その情報はネットでドンドン拡散されて行った。SNS拡散作戦が始まり数日たったころ警視庁監察官の小田から電話が入って来た。【ヒロさん約束が違うのでは無いですか?】と言う【なんのことですか?小田さん約束が違うのは貴方ですよ。黒川との接触の件の連絡が一行に来てませんが】とヒロは言う。一瞬、小田が沈黙してため息を吐き【黒川は病気を理由に病院に引きこもっています。貴方達が拡散した情報の
せいで】と小田が言う。【誰が情報を拡散したかは知りませんが早く、黒川を確保
しないと、どこかの議員秘書や財務省職員のように自殺とか有り得るのでは無いですか?留置場が一番安全ですよね、飯は不味いでしょうけど、病院が判っているなら
貴方の部下たちを警護にあてて事情を聴いたらどうですか?】とヒロは答えた。
ヒロはワンの屋敷に行った後、常に多人数との近距離の戦闘を意識して朝の修行を
行った、戦場でのゲリラ戦と街中の戦闘は想定が違う。そして近代はドローン戦が
中心に成っている。ヒロ達の参加で中東が有利に成ってアメリカ側の中東国がまさかの核ミサイルを小さなエリアに発射したのだ。しかもタロットはウーロンの運営するSNSを利用してそれは中東の敵が持って居た核ミサイルが誤射により爆発
したものだと世界に拡散したのだ。いかにSNSがデマを一気に拡散するかが解る
現象だ。日本でもそれを真似てタロットやウーロンと脳みそを同じくする連中が拡大しているのだ。
残念ながら人間の脳は猿や犬と変わらないレベルでパブロフの犬の現象が
起こっているのだ。つまり何度も嘘を流すことにより、それが真実と条件反射で認識してしまう。アホである。ある意味情報のアルコール中毒と言えるのだ。陰謀論
など、この国は悪だ、愛国は正義だ、戦前の日本は嵌められた、GHQに支配されている。アホである、確かに戦後の現象にGHQが多く関わっているのは事実だが、
その選択をしたのは日本人そのものだ。当時マッカーサーに日本人から大量の手紙が届いたそうだ、拝啓マッカーサー閣下だそうだ。そして糞な政治家がマッカーサーに媚びを売り政策を行った。これが事実なのだ。当時右も左も全てがテロ組織と言っても良いほど暗躍をしていたであろう事は色んな事件が表している。
全て日本人が絡んでいる。ヒロは日本に帰り、自分の戦闘シュミレーションを街地に変える修行を繰り返し調整が出来て孟に連絡を取った。
【孟、まだ生きているか?お前のボスと次の打ち合わせをしたい、
連絡をよこすよう言え】と言う。孟は【すこし待てすぐに連絡をする】と言い電話を切った。ワンレイからは直ぐに折り返しが有り、八重洲に有る個室の有る中華料理屋で落ち合う事に成った。ヒロは個室で【お前が本当に復讐したい人間は誰だ、
その人間を先ず絞り上げて実際の糸を探ってやる、お前の姉さんを死に追いやったのは何だ?】と聞いた。その男は与党の議員秘書だったが、現日本愛国党の注目の若手議員の一人だった。元々与党の議員秘書が当時野党の愛国党に機密事項をばらし
愛国に注目させ選挙を有利に導いた本人だった。ワンレイの姉とは恋愛関係だったがワン家と与党との癒着をばらし結果的にワン家に大きな損害を与えたのだ。その結果ワンレイの姉は家を追放され、自殺に至ったと言うのだ。政治の世界や企業や財閥は伏魔殿と言うがまさに地獄である。その人物は中国名を周と言い、日本名を高田と
名乗る議員だ。元々ワン家や華僑で支援して、与党の国会議員に成ったのだが愛国党に鞍替えしてワン家の秘密情報も愛国党に漏れてしまった。
そのため日本の中国人も大きく分裂をして力が分散したと言うのだ。
ヒロはその分裂した一派を使う事を決めその別れた一派のリーダーの連絡先を
ワンレイから聞き、とあるマッサージ店に行って、店長と言う女にワン家の使いと
名乗り、その男を呼び出した。その男に分裂した理由を尋ねるためだ。すると屈強な男たちが5人程現れた、ヒロはそうなると思ったがあえて挑発して実力を見せる為に赴いたのだ。ヒロが店長の女に、止めた方が良いと言ったが無駄の様でいきなり一人が殴りかかって来た。パンチを払い受けで下に払いながら同時に入身で中に入り
八極拳の鉄山靠で相手を壁まで吹き飛ばした。一撃で失神する相手を見るか見ないかとタイミングで左手でナイフを刺そうとする手を右で払い喉に抜き手を入れる。
相手が喉を抑えると同時に右前蹴りを金的に入れ次に備えヒロは
残心を取る一人が銃を抜こうろするような姿勢を取ったので
ヒロの折り鶴(折り鶴型の手裏剣)が相手の顔面に投げられ目の付近に当たる残り
二人に小さな発煙団を投げて店長の女を盾にサイレントガンを5人の足に撃ち
制圧した。ヒロは5人の男にまた来るわと伝言したが実はその前に虫型の
AIドローンを店の中に仕込んでいた。連中の連絡により分裂した側のリーダーに
電話を確認するためだ。再度、店長の女にエヒペン(アドレナリン)を注射し、
仲本が来なければお前が1日後に死ぬことに成る、と縛りを持たせ仲本から連絡するように言った。エヒペンは戦場で失血が有った場合に対処薬として使うもので
死ぬことは無い。ヒロは万が一、敵の失血が多い場合や味方の失血の対処で何本か
備えているのだ。少し離れた場所で待っているとヒロの携帯に電話が入った。
その場所は解体中のビルでヒロをこの中で袋叩きにして殺そうと
しているのだろう。ヒロはため息を吐きながら中に入って様子を伺うと誰も居ない。
持って居たマキビシをばら撒き、リモートの超小型の空気銃をセットした。目や顔に当たれば怪我をする威力だが死ぬ事は無い威力のエアマシンガンだ。
仲本が来るのをドローンで見ると人数は15人ほど。舐められた物だと思ったが怪我人は少ない方が良いとも思った。来たのを確認して仲本の携帯に電話を掛け、建物の中に居る事を伝える。手下の内、数人が中に入りマキビシを踏んだ。ヒロがそれを
ドローンの映像で眺めて、笑い再度電話を掛ける。【なあ、お話をするのに15人の通訳か。マキビシを先ず全員で片付けろ、工事はお前らの関連の会社が請け負っているのだろ、怪我人でたら労災に成るから認可が下りなくなるぞ】と言う。【卑怯だぞ】と中本が叫ぶ。ヒロが笑って【どの口が言っている早くマキビシ片付けないと
もうすぐ建物に火が付くぞ】とからかう。仲本が【待て、話に来た、本当にワン家の使いなのか】と言う。【ワン家と言うよりワンレイからの使いだ、本当に話したいなら手下にマキビシ片付けさせてお前は隣の喫茶店で待っていろ】とヒロが言う。
ヒロは罠を張ったのち別の場所からリモートで見て居た。仲本が喫茶店に入るのを
確認して、ヒロは席に近付き【お疲れサマンサ、革命の戦士気取り君】と言う
【何故それを知っている】と仲本が言う。【お前さ、バカだろ周に騙されて居るのが解らんか?周は自分の彼女さえ守らず死なせた糞だぞ、
そんな糞がお前ら最下層の在日中国人の事を大切にすると思うのか?】とヒロが
言う。【彼女は周と結婚出来なくて自殺を選んだと聞いた】と仲本が言う。
【馬鹿ってやはり猿よりバカなのか、彼女はワン家を捨てて周の所に行ったんだ、
もし周が彼女を愛して居たら何故彼女が死ななきゃならん、彼女はただ、利用されたんだよボケ。こっちの調べでは奴は日本の財閥系の銀行の筆頭株主、現材は外資と
組んでる会社の令嬢と婚約する話が進んでいる。奴は日本でも華僑でも無い、金と力が好きな新自由の見方なのさ】とヒロが言う
【そんなはずは無い、既存の利権を解体し俺たち新参者も成りあがれる日本を
作ってくれると約束した】と仲本が言うと、ヒロは大爆笑して【いやーアホとは
思ったがそこまでアホとは、なあ俺一人に翻弄されている地下庶民の暴力集団の
お前らが日の当たる場所で新たな利権の主か?バカも休み休み言え、俺が腹筋強いと言え筋肉痛になる位笑えたぞ】とヒロが言う【俺たちが夢を見たら可笑しいのか】と仲本が言うと【ふざけるな人を踏みにじって見れる夢なんざ糞だ、それが新自由の
病なんだよボケ】と言う。更に【ワン家が何故、華僑として力を得たか解って無いだろ、戦後の混乱期に中国人はどんな立場だったか、何故団結して、助け合わなければ行けなかったか。【今のお前らは知らな過ぎるんだよ、当然、白も黒も有っただろう、そんな事は日本人も中国人も一緒さ、お前ら若い力が世に出たいなら、
せめて同じ華僑で争うな一度ワンレイと話合え、悪い事は言わん、周と愛国党には
関わるな奴らは何れ自ら滅びる、タロットやウーロンに利用されているだけだ】と
ヒロが言う。【何故、俺たち中国人の事に首を突っ込む】と仲本がヒロに聞く
【まあ元々は怖い仙人に頼まれたからだが戦う相手は人の命より欲望を大切にする
連中って所で敵が一緒だった事かな。別に民族なんて、どうでも良くないか?】と
ヒロが言う。そしてワンレイと仲本がヒロの仲介を得て一時休戦する事と成った。
ワン大老が本気で若い連中を潰す積もりならば、恐らく一瞬で彼らを潰す事も
可能で有ったであろう。それは華僑の間に遺恨を残し、未来の華僑に損失で有ると
考えた事がヒロにも理解出来た。ヒロが日本に帰り約3週間が過ぎたころようやく
駆逐艦がミサイルを発射する映像がネットに流れ始めた。ヒロがジャンに電話して
アメリカの状況を聞いた。【てめえ、何をさぼってやがった、熊と一緒に冬眠して
いたのか】と言う。【アメリカは日本と違って広いんだ、一つの事件を探るにも大変なんだ】とジャンが言う。
【なあ、やはり直接、暗殺するのが一番良い気がする。マリアの魔術を使うにも
アメリカは広すぎる上、世界一バカの数も多い国だぞIQが70位ぐらいとか馬鹿量産国家じゃ無いのか?】と言う【お前何気に日本が賢い主張してんじゃねえ。
そう言うのをヘイトって言うんじゃ無いのか、いつもは日本人バカすぎて嫌に成るとか言っているだろう】とジャンが返す【すまん、ついイラついてお前に当たってしまった、どうなんだ、そっちの進み具合はこっちはもう少しで型を付けてそっちに行くウーロンと日本の繋がりは調べたなら情報よこせ】と言うと【マリアからそれも未だOKが出ていない、少し時間をくれ。それだけアメリカを揺るがすと世界の影響が
大きいと言うことだろ】と言う、ヒロはもう既に壊れている世界がもっと壊れるのは仕方ないと思っている。しかしウーロンやタロットを殺してこの崩壊が止まるとも
確信が持てない。マリアはきっと時を伺っているのも解るが、この状況がヒロには、もどかしくて仕方無いのだ。ヒロはアメリカと愛国党と警察を繋ぐ日本のハブに成る人間が他に居ると思った。バラバラな物を繋ぐ中心軸は何か考えた答えはユニオンが邪魔な存在と考える人間、ユニオンの情報局員に連絡してAIに情報を探らせた。
常に色んな情報をユニオンに握られるのを是としない人物だ。政権の安定が日本の
安泰と考える人物、そして異分子達を欲で操れる事が一番出来るのはその情報を統括する組織、国家安全保障局だ。日本の組織で最も総理を操り情報を握る人間、
自分たちが日本の安全保障だと言って憚らない連中だろう。そこがアメリカの
タロットに金玉を握られているのに違いない。
しかし考えて見ればどれだけ情報を止めたとしてネット社会にしてしまった中で
情報の安全保障とは何だろう。人のモラルの構築以外無い。法でモラルハザードを
食い止めようとしても無理であろう。昨今の自衛官の情報漏洩やアメリカの戦闘機の情報がもれて完全に類似したものが他国で造られている事を見ても理解できる。
そこでヒロはアメリカのユニオンの情報部に連絡してその情報を探らせると同時に
管理官の小田に電話を入れた。【小田さん、黒川はまだ生きているのか?】と聞く【生きているようです。そろそろネットで拡散するのは止めて頂けませんか】と
小田が言う。ヒロが【黒川がただの操り人形ならばなんとか出来る、黒川と国家安全保障局の繋がりを探ってくれ特に局長の藤田との繋がりを探ってくれ黒幕がその辺りなら警察への攻撃は収まるだろう。怖いよなネットって。なあ、タロット一派の日本への脅しを許して良いのか未だに日本は非独立国なのか?】と小田に言った。
【それはケースバイケースです、そこは私の管轄外ですが組織の腐敗を止るのと組織を守るのが私の職務です】と小田が言う【役人らしい答えをどうも、じゃあ連絡を待っているから小田ちゃん】とヒロが言った。完全に小田を傀儡として使う術式だ。
ヒロはホテル暮らしも飽きて来た、近くのGYMでトレーニングをしていた。
修行は毎朝欠かさずやってはいるが完全にトレーニングにブランクが開いていた。
その日は全身法のサーキットで先ずは筋肉を負荷に慣らす事に
胸・背中・肩・腕の二頭筋・腕の・三頭筋・脚の四頭筋・脚の二頭筋とマシンを
巡回してそれを5クールずつ流した。恐れた程に筋力は落ちて無い感触だった。
部屋やロードワークで瞬発トレーニングは、やっていたからだろう。
GYMを出てバイクに乗ろうとすると見慣れた車が有る。
自分の車で中に美樹と春花が乗っている。ヒロを美樹が睨んで近づいてくる
【どうした、矢早の里に居ろと言っただろ】とヒロが言うと【バイク返してよ先生、それにこの車デカすぎて目立つしカッコよくないから使えない】と美樹が言う。
【何言っている世界に10台しか無い高性能の戦闘にも使える車両だぞ】と
ヒロが言うと【カッコ悪いものはカッコ悪いの、それにヒトミ先生が
そろそろ遊ぶのを止めて家に帰る準備を先にしてくれって、ユニオンも攻撃された
ところを工事しだして、また人が住みだすんだって】と美樹が言う。
【何言っている放射能の除染はどうするんだ】とヒロが言うと、【ユリちゃんが残してくれた放射能除染システムで既に除染済みが確認されているって】と
美樹が答える。ヒロが【こんな1か月の短期間で可能なのか?
海も汚染されているぞ】と言うと【海は仕方ないよね、もう東京近海の物は当分
食べたく無い、このことを知らない人はどうなるか私は知らないけど、ヒトミ先生は医療で補うしか無いって言っていた】と美樹が言う。【そんな急に言われてもこっちも未だやり残している事が有るんだ】とヒロが言うと【うん、だから早く片付くように私と春花が助けに来た、後2週間で型を付けろってマリア先生から指令が出た
。ユニオンも本格的に仕返しに動くって、マリ姉様がアメリカに派遣されたって】と美樹が言う。【兄さんの安否は解ったのか?】とヒロが聞くと【先生言って無かったけ?大怪我をしたけどヒトミ先生達が手術して一命をとりとめた今ヨーロッパの
ユニオン病院で後遺症の治療で入院している。
そこにエリカちゃんとハル先生とユリちゃんも居るよ】と美樹が言う。
ヒロが【なんで宇宙人のユリまで居るんだまた騒動でも起こす心算なのか】と聞くと
【知らない、エリカちゃんが言うには地球が滅びるさまを見る事が知的探求心を
くすぐるんだって】と言う。自称天才科学者の考える事は凡人のヒロには皆目、
解らない事だった。とりあえず、3人はホテルに帰り、今後の事を打ち合わせする事にした。先ずY組エスは既に警察病院で入院保護、古川原は荒川で暗殺されている、黒川は病気治療と称して引きこもり、愛国の周と華僑の一部は引きはがし、華僑同志の争いは一次凍結、止めを刺すのは国家安全局の藤田と周の周辺に絞れば取りあえず日本の敵は大人しく成ると言う結論に成った。その為Y組の残党とチャイニーズの裏組織を利用し奴らにプレッシャーを掛ける事にした。ヒロはワンレイに先ず連絡を
取り、仲本達との共闘を呼び掛けた。当然、仲本にも、その胸を伝えて有る。これを受ける事で海外での進出をユニオンが手助けする事を条件とし、そして周の本性を明らかにあぶり出し、見せる約束をしたのだ。それは周が実際中国人を裏切り国家安全保障局に仲本達の情報を売っている現場を見せるためだ。まずワン家が持つ莫大な
土地財産を割安で売る情報を掴んだ事を周に漏らす。そして金種を掴んだので、
それを助けて欲しいと伝えさせる。かなり得な不動産取引を餌に周やその周りがどのように動くかを探るのだ。その前の法改正で中国人の土地売買は規制がかけられ在日の外国人の土地の取得が、特例を除き認められなく成って居た。そこに餌として莫大な資本を持つユニオンの投資銀行を、政治家を通じて藤田に持ちかけるのだ。
早速マリアに連絡してユニオンの投資銀行に動いて貰う手筈を付けた。
それが何処に、どう伝わるのかを虫や小田に調べさせ、探る。大掛かりだが実は何処に話が動いても、こちらは損をしない、餌として二人に取引手数料を払う事に成るが、どちらにしても二人を失職に追い込めるネタを掴むことに成る作戦だ。
ワンレイに連絡を取り、ヒロと美樹、春花はワン家に出向いた。先日のように執事の屈強な男が出迎えワン大老とワンレイ、そしてヒロ達三人が面談した。
大老が【今日は可愛いお嬢さんを、二人もお連れなのですね老師】と言う。
ヒロが立ち上がり【弟子の美樹と春花と申します。春花はレイカ道士からの預かり者です】と言い、二人に挨拶をさせる。美樹が【この人が大金持ちのお爺さん?】と
失礼な事を言う【こら失礼だぞ】とヒロが叱る。大老は笑ながら
【お嬢さんは面白い娘さんだね、私より君の方が宝物を持ってるのだよ】と答えた。
ヒロが【申し訳有りません、私が至らないもので】と謝罪する。
大老が【電話での申し出ですが何故この提案をされたのですか?ユニオンに何の
利益が?このような大金を用意しなくとも、周の悪行は解ってるから直接罰を下せば良いのでは?】と聞く。【罰を下すのは、やはり日本自体にやらせることが肝要だと思います。それにマリアなら、こう言うでしょう、お金なんてただの数字でしょ、
それ以上に貴重な物が手に入るなら惜しくは無いと】大老は【レイカ道士から凄い方と、お聞きしてますが本物の神仙に値する方ですね、皆さんを通じてお近づき
出来で良かった、よろしくお伝えください】と答えた。
その後ワンレイと打ち合わせして、その物件と書類など、整え密約を交わした。
そして仲本に連絡して周に近付く仲本には美樹を付ける事にした。
ワンレイと仲本、ヒロ達が打ち合わせをする時、美樹とワンレイはどうも相性が悪い事が解った。ワンレイが美樹では不安だと申し出たのだ
【ヒロ、こんな小娘で大丈夫なの私と年は変わらないでしょ貧相な身体付きだし、
色気も無いし】と言う。【何、この珍竹林、アンタに言われたくないのだけど、
先生、私がユニオンのスーパーエースだって教えてやってよ】美樹が言い返す。
春花が【美樹良い子】と更に言い返すので【喧嘩するな、大事な打ち合わせだぞ
上手く、やらないと失敗するから仲良くしろ】とヒロが宥める。女のぶつかり合いが
始まったのだ。仲本がヒロに【本当に大丈夫なのか?不動産関連の知識は有るのか】とヒロに聞く【大丈夫だ℟Eセールスパーソンライセンス、アメリカ版の宅建と日本の宅建、司法書士の資格を持っている。英語も話せる】とヒロが言う。
ヒロが任務に行ってる間に取らせた資格で有る。エージェントを辞めても食べて行ける資格をそれぞれヒロは弟子達に取らせる方針で学ばせて居るのだ。
ヒロはワンレイに【胸は貧層でも中身は一流のエージェントだ信用しろ】と言うと【先生、見たことも無いのに貧相とか言わないでよ。ユニオンにセクハラで報告し
とくからね】と美樹が言う【お前こそ、いつも俺に逆セクハラ言っているだろ。
禿るだの、筋肉デブだの言っとくが体脂肪率10%をこの年でキープしてるからな】とヒロが言うと【ヒロは禿て無い】と春花がヒロの頭を撫でる。
ヒロが【春花、それは止めてくれ本当に禿そうで怖いから】と言う春花はニコニコ
している。ワンレイが【このお子様は誰?】と聞く【春花お子様、違う】と
立ち上がり怒る。ヒロが【春花は童顔だが15歳で天才少女だ、ウチの隠れた
エースだ】と言う。春花も成長して身長160位に成りヒロが教える武術をドンドン吸収して身に着けている。長い間合いでの突き蹴りのスピードや鋭さは弟子たちの
中での秀でた物を身に着け、天性の目の良さから射手としても天才的な技術を身に
着けている。ドローンの扱いはヒロをしのぐ技術も持っているのだ。ただ美樹と同じで何をやらかすか解らないトンデモ娘は相変わらずなのだ。ホテルに帰り夕方少し、ユックリしようとしたら【ヒロ、お腹空いた、肉取りに行く】と言う、ヒロは???【肉を買いに行くって事か?】と聞く。美樹が【こっちで取っちゃダメだよ】と
言う。【まさか、矢早で鳥とか撃って食べて居たのか】とヒロが言う。【シュウ先生と里の人が猟に連れてったら、はまっちゃって、自分で捌いたりも出来る野生児に
成ったの】と美樹が言う。ヒロは【いいか春花、矢早は狩猟の許可を持っているから取っても良いんだ、生きている動物は基本取って食べたらダメって教えただろ】と
ヒロが言う【鳥は沢山居た、なんでダメ】と春花が聞く
【前に死んだバカな首相がそう決めたんだよ、知らんけど】と嘘を教えた。
ほんとは誰が考えたか知らなかった。そこから春花に取って首相はバカの代名詞に
成った。ヒロの教育の賜物である。【春花、肉が食べたいならここにも食べる所は有る、シャワー浴びた後食べに行こう】とヒロは仕方なく言った。
このホテルに有る鉄板焼きのレストランだ。しかも高級でエクスペンシブな店だ。
ヒロは行った後、逆に値段で食欲が失せた。3人は鉄板焼きの店に入り
それぞれ好きなコースを頼んだ、ヒロはシーフードのコース。
伊勢海老や魚介類だ勿論ここでは東京の物を今は出さない様にしている。国産と輸入品と二つのコースが有るヒロは輸入品の方を頼んだ。勿論、輸入品もそこまで安くは無いが値段と品質、大きさ海外品が良くなっている。日本の品質神話は過去の話だ。娘たちは米沢牛のロースのコースを選んだ。遠慮と言う言葉は二人の辞書には存在しない。美樹がビールをヒロのグラスに注ぎ【世界はユリちゃんの星みたいに
成っちゃうのかな?】と聞く【このままでは有り得る話だ。砂漠化して人は争い続け地下に都市が出来、資源が枯渇し食料も水も枯渇なんてある話だな】と言う。
【もっと人間は争い始めるのよね】と美樹が言う【バカの巣窟だからな人間界は資源が無く成るのが先か人間が滅びるのが先かと言う話だな】と言う【牛さん食べれ無く成る】と春花が怒って言う。【そうだな牛さんも鳥さんも食えなく成るな】とヒロが笑った。美樹が【そうなる前に強欲な糞を滅ぼさないとね】と言う。
【それが解決に繋がるかは解らん、しかし一応、知らしめてやらんとな、舐められたまま居る訳には行かんだろ】とヒロが言う。数日後ワン家もユニオン側も準備が
整い、仲本が周に連絡を入れた。ワン家の土地の登記簿謄本の写しと評価証明を持ち美樹と周に会いに行く。美樹が名刺を持ち斎藤に会い虫を数匹、周に仕掛ける。
そして外国人の取引に便宜を図ってくれたら手数料の半分を周(高田)に与える話をします。周が美樹に【御社の手数料が減るのに何故ですか】と美樹に聞く。
【それは在日の方々に良い取引をすることで販売網が広がるからです。数年前新しく出来た外国人不動産取引規制法により我々の活動は
かなり妨げられています。愛国も良いですが経済活動が規制されれば経済に支障が
有る事は先生もご理解頂けると仲本さんからお聞きして是非とも先生のお役にも立ちたいとわが社の株主たちも思っております】と美樹が答えた。【御社の経歴を教えて頂けますか】と周が聞く、美樹がパンフレットを見せ【わが社は元々ⅯG不動産管理と言う上場会社を500憶の資金でⅯ&Aで買い取り新たに不動産業を広げてる会社です。社訓はキラキラした土地取引でキラキラした社会を作ると言うのが我が社の
社訓です。閉ざされた社会では日本は暗く成るばかりでは無いでしょうか?華僑の方にも日本の未来にも良くなる社会、キラキラした社会に成れば我が社の実績も増えてウィンウインだと思い是非先生にもウインウインの輪の中にご参加頂ければと思い
仲本さんからご紹介頂いたのです】と美樹が答えた。【ワン家の物件の情報など良く知りましたね】と周が聞くと【わが社は中国社会にも情報網が有りますよ。
世界の不動産取引の為には世界の華僑と通じるのが一番有効ですから。中国人の方は中国で不動産を持っても自分の物では無くあくまでも使用権ですから、世界に自分の土地を持ちたいのは当然です。その願いを叶えるのが我が社の役割です】と美樹が
答えた。周は【解りました何とか取り計らって見ましょう、少しお時間を下さい】と
言う。その取引は坪単価1億5000万円、100坪、150憶円、手数料で
2憶5000万が周の手元に入る取引だ。しかも領収書の要らない金である一方
ユニオンでは別のエージェントがアメリカの会社として動いた。同じ条件でワンの
不動産を買えるように便宜を図って欲しいと。こちらも同じように虫を別の形で仕掛けて動きを探った。一方、小田を使い藤田の身辺を探らせた。それで判った事は黒川は国家安全局の藤田の傀儡、ユニオンの件は裏で藤田が黒川に命令した事、、藤田と周は実はズブズブで中国人を騙して居た事、藤田は実は少女趣味が有る事、驚くべき事は周は未成年の中国人を藤田に当てがったり中国人の情報を売る事で愛国党の議員の地位を得ていた事。また愛国党と与党の反首相は何れ現首相を引き下ろし、新たな与党としてウーロンとズブズブの関係に成る政府を作る計画が有る事が虫での録画や録音で解って来た。結局ワンの土地の売買はユニオンが派遣したアメリカの不動産との取引のみが許可された。当然と言えば当然だ。アメリカの不動産会社の方は
アメリカでの取引での長年の信用が有る。しかしこれで周や藤田等の裏金のルートが辿れる。恐らく裏の口座はそれだけでは無いだろう。ユニオンでは既に反藤田の勢力を調べその勢力に情報を流しそれらに関係した口座の情報を流して行った。それに周が藤田に少女買春を当てがった、画像情報も流した上、仲本にもそれを教えた。
ついでに周と結婚の話が進んでいる資本家にもその情報をプレゼントした。
その結果がどうなろうと知ったことでは無い。ヒロが周や藤田、黒川、雑魚を調べるに当たり得た情報を元に裏で他のエージェントも動いて日本が大混乱に陥る情報が
多く手に入った。それを元にユニオンの安全保障を強める事がマリアの主な目的だ。
また裏でアーレイバーク級駆逐艦フライトⅢが一艘、部隊事姿を消した事が米軍の
中で噂に成った。魔のトライアングル説が米軍の中で再燃したと言う話だ。
1カ月で粗方日本の事件の仕返しは済んだ。因みに古川原を殺したのはY組と
古川の部下の人間だった。古川のY組残党への裏切りとその部下の恨みで殺された
ようだ。藤田は少女趣味と汚職が明るみに出て失職した市民団体から訴訟を受け
検察が捜査中だ。黒川は中国の裏組織との繋がりやⅯシステムを不法に消した
疑いで逮捕起訴された。ヒロが皆殺しにしたいと思った事は叶わなかったが
結果オーライではなかろうか。真相の大半は闇の中であるが世の中そんな物である。下山事件と言う事件を知っているだろうか?戦後初の国鉄の総裁、下山総裁が不審死した事件である。不審死と言うより当時の状況や死体の状況から殺された事は明確に推察出来る。何せ線路で列車に引かれたのに血が流れて無い状態、線路は乾いているにも関わらずだ。東大教授の検死でも殺された後に運ばれ線路に寝かされ自殺に見せたと言う見解だった。それでも捜査一課は自殺説を推し進め、捜査二課は他殺説で
捜査したが結局闇の中。
亜細亜産業と言う、元八坂機関と言う右翼組織説、共産党説、色々有るが結局解らず時効を迎えた。そのような事件は日本には多数ある上で冤罪事件も絶えない。
ヒロはこの事件の結果には不満だらけだがその前に死活問題が立ちふさがっていた。
ユニオンの復旧工事が終わるまでヒトミの家を大掃除して元の生活環境に戻す必要が
有った。そして2週間後に再度アメリカチームと合流してウーロンとタロットを
叩き伏せなければならない。必死で掃除や片付けをしている中、美樹と春花はネットで遊んで居る。そして腹が空いたら飯をヒロに要求してくる。ヒトミはヨーロッパのユニオンで仕事をこなしながらヒロと入れ替わりで日本に帰って来る。
アリサはアフリカで任務に着いている。チヅルも既にアメリカに移動しているようだ。もう3月に入り春花は高校生に成る年齢だ。今回の任務でエージェントから
ハッキング技術を学んだようだ。アホだけど有る意味天才少女なのだ。
今回の藤田の少女趣味も周の携帯メルアドからの春花のハッキングで判ったのだ。
ヒロには後ろめたい事は無いが携帯もパソコンも二台持ちを考え始めたのだ。
ヒロが掃除をしていると春花が【お腹空いたお肉取りに行く】とヒロに
言う。【春花、お肉は取に行く物違う。買いに行くんだ、それに今日こそは魚にするぞ】とヒロが言うと【魚は危ない放射能ダメと美樹が言っていた】と言う。
ヒロは【外国産は大丈夫だ、今ユニオンはアフリカやオーストラリア、アジアから
輸送機で輸入している】とヒロが言う【信用出来ない、世界も嘘ばっかり放射能、
怖いユリの星で沢山死んだ】と言う。ユリや友歌(ヒロの元妻)の星は何度も核戦争をして放射能でも多くの人が病気に成り死んだのだ。
美樹やチヅル他の娘たちはその星の歴史をAIから知ったのだ。
因みに広島市への原子爆弾投下は、第二次世界大戦(太平洋戦争)末期の1945年(昭和20年)8月6日、連合国のアメリカ合衆国が、枢軸国の日本の広島市に対して原子爆弾「リトルボーイ」を実戦使用した出来事である。都市に対する
核攻撃としては史上初である。この核攻撃により当時の広島市の人口35万人(推定)の内、16万人が被爆から4か月以内に死亡したとされる。後遺症などはハッキリ
しないが当時の大半の人間が影響を受けた可能性も有るであろう。
ヒロが【解った、じゃあジュンの所に為に行こう】と言う。
ジュンはヒロの後輩でエージェントを引退したのち、シュリと言う韓国料理の店を
やっているのだ。美樹やシャチと同じ里の出身で先輩でも有る。店に行くとそこにはシャチと水の里の人間も居た攻撃された施設の復旧工事のガードと工事の監督として色んなメンバーが東京に集まって来ているのだ。ヒロが【この前は助かったよ、
ありがとう、工事の進み具合は、どんな感じだ?】と聞く。【順調ですし、今回地下施設に収めるのと防空ミサイルシステムを更に強化します。こちらも地下に
長距離弾道攻撃出来る施設を作るのと衛星兵器を装備するようです】と言う。
ヒロはため息を付き【まるで宇宙戦争に発展する勢いだな】と言う。
【しかた有りません、向こうは既に核を平然と使い情報を操作したんですから】と
シャチが言う。【そうなる前にタロットとウーロンを、ぶっ殺せば良いんでしょう
先ずは腹ごしらえを、しよう先生。皆、今日は先生の奢りだから店に有る物全部
平らげて】と美樹が言う。皆が【ごちそうさまです先生】と言う。ヒロは裏投げで
後頭部を強打したような衝撃を受けた約20人は店に人が居たのだ。
ジュンが【兄様毎度あり、流石不死身の男ね、核兵器でも死ななかったのだから
厄払いしないとね】と言う、ヒロは一瞬気を失った状態で【えっ?何か言ったか?】と言う【何でもない、何頼む?飲み物は?】と聞く【姉様まずは皆ビールで
乾杯でしょ】と美樹が言う。春花はジュースで皆に生ビールが配られる
【不死身の先生に乾杯】と美樹が言う。ヒロは呼吸はしているが思考は脳死状態だ。春花は【ヒロ大丈夫か】と聞いて、正気に戻った。ジュンが肉を適当に持って来た
突き出しのナムルとキムチ、ヒロの好きなキンパも持って来てくれた。
また皆で復活してタロットやウーロンを倒さなければ平和も共存も無いと思った。
今回の収穫は華僑との関係が築けた事、華僑同志の分裂が防げた事だ。
アメリカに仲間が居る。大切な娘も後輩たちも居る事がヒロには何よりに思えた。
美樹が【今回も私の活躍で任務達成よね】と言う。【そうか?皆のフォローも有って
お前も活躍出来た、春花もいい場面でヒット撃ったしな】と言う。
春花が【美樹も春花も良い子】と言う。
このコンビはどこでも嵐を起こしそうな予感だ。
皆は楽しく飲み食いしている中、シャチはジュンの動きを眺めている。
それを春花が見て【シャチ、ジュンが好き】と言う【お嬢もジュンが好きか】と
シャチが聞くと【春花は牛さんが好きだ】と答える。
ヒロが【牛さんの好きとジュンが好きは違うぞ】と言う。
【春花は生きている動物も好きなんだよ先生】と美樹が言う。不思議な娘だ。
美樹が【シャチ兄さんとジュン姉さんは付き合っているの?】と聞く。
【姫、そんなのじゃない、幼なじみなだけだ】とシャチが答えるが顔が赤く成っているのだ【ヒューヒュー】と周りが騒ぐとヒロが【ジュンどうなんだ】と聞くと
【シャチ君が岡惚れしてるんでしょ】と答えた。春花が【ジュンもシャチが好きだ】と言う。ジュンも両親を若いうちに失い水樹に育てられた一人だシャチと兄弟のように育てられた、お互い親を知らない。春花が【シャチは大丈夫、危ない事はしない】とジュンに言った。ヒロは、思わずそれが二人の距離の問題なのかと気付いた。
春花はそれに気が付いたのだ。ヒロは心が締め付けられた。だが二人の成り行きに
任すしかない。自分が友歌(元嫁)と別れる原因も友歌の星との戦いだった。
あんなに好きで一生幸せにすると誓ったのに。悲しい気持ちが溢れて来た。
すると【ヒロ何故悲しい?】と春花がヒロに聞く。春花の頭を撫でて
【大丈夫だ、お前たちが居るからな】と答えた。
本当に不思議な娘だ。縁が盛り上がる中ヒロ達三人は先にカードで支払いを終え、
家に帰った、金額を見ずにサインしたきっと気を失う金額だと思った。
家に帰りリビングでユックリ飲もうと思い、日本酒やウイスキーの貯蔵部屋を見た。
酒が8割ぐらい消えているにのに気が付いて【美樹ちゃん、なんか俺のお酒が
ほとんど無いのだけど】と聞く。【先生が中東に行ってる間、皆で消費したのと、
盗まれたら困るから矢早の里に逃げる時に向こうに持って出たよ、高級なのは特に】と答えた。一気に地獄の底に落とされた。
タロットの公邸に戦艦ごと神風特攻してやりたいぐらいアメリカを憎んだ。
中東の戦いが無ければ大切なコレクションが俺の手から消える事は無かった。
必ず殺すと心に誓った。自分勝手な恨みである(笑)
美樹が【先生、他所のカーブ(貯蔵庫)で保管している酒をくれる話って、
いつくれるの?】と美樹が聞く。【ウーロンとタロットをやっつけ地球に平和が来たらお前の物だ】とヒロが答えると【じゃあそれまで沢山、貯めておいてね】と美樹が言う。俺の酒はこいつが引き継ぐのかとヒロは思った。
【先生、アメリカって今どんな状態?】と美樹が聞く。【アメリカも日本以上に
インフレだ、ドル、ユーロが1.6ドル位にドルが下落している。金利を7.5に
上げても貨幣価値が下がっている。タロットが関税を10から20に掛けて物も
入らない上、逆に輸出も減っているからな。グローバルサウス圏での経済交流が
出来上がって、そちらは安定しだしている。唯一伸びているのは武器産業と
コンピューター関係だけだ。こちらは中国インドと競っているが何せ資源は
アフリカ、ロシア、メキシコ、アジアが多いからな、オーストラリアは唯一アメリカと良好な資源国だが他は関税や紛争でアメリカとは距離を置き始めている。それも
各国の分裂に繋がっているのが厄介なんだよ。原油は戦争と産出国が協調して
コントロールして過去最高値を更新して1バレル160ドルを付けている、
これも世界のインフレの原因の一つだ。逆にロシアも中東も大儲けで産油国は豊かに成っている。だから戦争も続く。アメリカ1国がシェールガスやシェールオイルを
量産しているが、親米の中東国でもアメリカの望む増産には簡単に応じないだろ。
何より、この数年で更に温暖化が進んだ】と説明した。【なんか難しいけど、
チャンスじゃん、ユニオンは循環エネルギー持っているし、二酸化炭素の
分解システムも完成しているし、何よりアフリカ諸国で鉱山の権利も
沢山持っている上アフリカとの関係もドンドン広がっている】と美樹が言う。
【そうだなアメリカの現状も見てみないとな】とヒロが言った。
春花が【アメリカ牛さん沢山いるか?】と嬉しそうに言う。
【ワシントンⅮⅭには牛は居ない東部の都市部に牛は居ないのと思うぞ。
因みにお前らもアメリカついて来るのか?】と聞く。
【マリア先生とマリ姉様が先生の事頼むって】と言う。【春花、英語は覚えたのか】と聞くと【春花良い子だよ】と答える。【春花なら何とかなるか、翻訳機も用意
しとけよ美樹】と言うと【イエス、チャーリー】と美樹が答える。
すでにチャーリーズエンジェルに頭が切り替わっているのだ。
ロイヤルハウスホールドを飲みながら不安に成るヒロで有った。
【先生、ロイヤルハウスホールド残っていて良かったね】と美樹が言うので、
【俺のミルトンダフ30年の正規品を返せ、もう生産されて無いんだぞ】と怒った。
【いいじゃん、先生が金だしてまた会社を復刻したら】と言う。
【俺の老後資金が飛んだらどうしてくれるんだ】と言うと、【宵越しの金は持たんとか言うくせにセコイから再婚出来ないんだよ】と言う。鬼のような弟子である。
愚才な武人と天才娘達未来編第一章 不自由な新自由主義の反乱児 @tbwku42263
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