第20話

「じゃあ、ここで…」



神谷くんの部屋の向かい側を選んだ。



「うん、いいよ」



ドアを開けて入ると、大きな窓にクローゼットのある広い部屋だった。



「広っ……」



「そう?隣の方が広いよ?」



「いや、ここで大丈夫!」



もっと広い部屋とか…





庶民の僕には絶対落ち着かない。




「今日は…泊まってく?」



「え?」



「それで明日、荷物取りにいけばいいと思うよ?」



「えーと…」



泊まっていっていいのかな?



…迷惑じゃないかなぁ…



「迷惑じゃないよ」



えっ、な…なんでわかったの?



「中谷くん、顔に出てるんだよ」



「えぇ!?」



顔をペタペタと触る。



「ふはっ、あはははっ」



そんな僕を見て、神谷くんは何故か笑いだした。



……笑った顔もカッコいい。





なんか…心からの笑顔って感じ。



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