第16話

「うん?」



「いーよ、一緒に暮らしても」





「…えっ?」





「俺とルームシェアしよ?」





「ほ、本当っ!?」



「うん」



「よかったぁぁぁ!」



「よかったな、裕太!」



ガシガシと大輔に頭を撫でられる。



「うんっ!!」



嬉しさのあまり、大輔に飛び付いた。



「裕太くんっていうの?」



神谷くんに聞かれる。



「あ、名前言ってなかったね?」




今更ながら、名乗る。



「中谷裕太です。よろしくお願いします!」



ペコッと改めてお辞儀をする。



「俺は神谷啓(カミヤケイ)。」



下の名前、啓って言うんだ…



「俺の家…すぐそこだから、放課後来る?」



「うん!」



「じゃあ…迎えにくるね?」



「うん!」




じゃあまた、と手を降って帰って行く神谷くん。

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