第15話
「はぁぁ…」
教室の机に顔を伏せる。
「普通は、もうマンション借りてるよな」
「そうだよね…入学して1週間も経ってるもんね」
会長に書いてもらった紙を見ながら、皆に聞いて回ったけど…
家から通ってる人がほとんどで、
何人かはもう部屋を借りてた。
「誰かいないかなぁ…一緒に暮らしてくれる人」
「暮らしてくれる人?」
頭の上で声がして上を向いてみる。
「わぁ!?」
あまりの顔の近さに驚く。
「こんにちは」
そこには、爽やかな笑顔があった。
「え…神谷くん?」
「なぁに?」
「どうして、ここに?」
「君を探しに来たんだ」
「…僕を?」
何故?
「さっき、何しに来たの?」
「さっき?」
「寮に入ってないか、聞きに来たじゃん」
「あ、はい」
「なんで?」
「えっと、ルームシェアしてくれる相手を探してるんです」
「ルームシェア?」
「本当は、寮に入りたかったんですけど…いっぱいみたいで」
「で、マンション借りるの?」
「はい!でも…お金がないので、ルームシェアを」
「なるほどー!」
すると、うーん…と考え込んでしまった神谷くん。
「…神谷くん?」
しばらくして、ポンッと手を叩く神谷くん。
「うん!」
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