第63話

「ねぇ」



ちょっと低めの声で言ってみた。

親衛隊の前では、出したことない声。



「僕、暁とは同室だから、その作戦はちょっとなぁ…」



ごめんね、と首を傾げる。

数人が顔を赤らめて、「いいですよ、別のにしましょう」と言ってくれた。



「じゃあ、隊長が生徒会の皆さまにお話して、許可貰ってきてください」



生徒会会長親衛隊の副隊長から、少し強めに言われる。

この人なんだよね…親衛隊の過激派。


暁が転校してきて、騒いで会議開いて、たぶん暁を襲おうとしたのも副隊長たち。

証拠が無いから、何も言えないけど…



会長の親衛隊隊長は、穏やかな人なんだけど…副隊長は、何かと暁を標的にする。



「…わかったぁ!僕が、生徒会の皆さまに交渉してくる!」



グッと拳を握る。


まあ、許可貰えないだろうけど…



「もし、隊長が許可貰えなかったら、大塚暁を襲う計画にしますね」



にやりと笑う会長親衛隊の副隊長。


あ、この人、絶対に許可貰えないって、分かって言ってる。



これは、何がなんでも許可貰わないと…





会議の途中だけど、生徒会親衛隊の総隊長である僕と過激派代表の会長親衛隊の副隊長で、生徒会室へ向かう。


「何で、会長親衛隊副隊長の君も?」



顎に手を添えて、聞いてみる。



「隊長がちゃんと出来るか見届けるためです」



にこりと笑う副隊長。

…その笑顔が怖い。



「もう…出来るよぉ」



頬を膨らませて言う。



待って、生徒会の奴等の前でこれやるのか…嫌だな…



絶対バカにされる。

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