「助けてくれて、ありがとう」

「………」

守れなかった俺に、

颯斗は笑顔で言ってくれた。

「暁が来てくれて、よかった…」

「うん」

「暁…って思った時に暁が来てくれたんだよ、スゴくない？」

「うん」

すると、突然ギュッと抱きしめられた。

「暁、かっこ良かったよ」

耳元で囁かれた。

カアァァァァ…と顔が赤くなるのがわかる。

「あ、ありがと」

照れながら言った。

ふと颯斗の体を見ると、半裸に近い状態だった。

「…………」

「…あー…脱がされただけだよ」

だけ？

…絶対、嘘だ

「触られてただろ？」

「でも、ちょっとだよ」

「ちょっと、って…俺、まだ颯斗に触れたことないんですけど」

そう、颯斗とはキス止まり。

その先はしてない。

「うん、そうだね…」

俯く颯斗。

…可愛いなぁ

思わず、キスしてしまった。

――end

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