第37話

石段まで戻ってきて、さっきは見なかった神社の奥まで入ってみる。



祭りのワイワイとした空気とは、別にひんやりとした空気が流れている。



…こんなとこに人なんている?



歩いていくと、微かな声が聞こえた。



「…やめろ…」





…っ…!


完全に颯斗の声。



でも…弱々しく、

颯斗じゃないみたい。



声のする方に歩いていく。



草の中で、

壁に押し付けられてる颯斗と

押し付けている男2人がいた。



……颯斗?



嫌がる颯斗を触りまくる男達。



プチっと何かが切れる音がした。



怒りが込み上げてくる。



「…何してんの?」

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