第34話

『えー!?それ被るつもり?』


『ウソッ!ありえない!!』



黒髪のボサボサの鬘を被ろうと、手に掴んだ時…双子に騒がれた。



『だって…いつも被って…』



『『いつもとは違ーう!!』』



『そうですよ、今日はデートですよね?』



『その格好は、ちょっとなぁ…』



『……残念な感じだ』



みんなから反対された。



『『可愛い颯斗の隣を歩くんだよ!?暁もかっこよくしないと!』』



『暁も浴衣、私が着せてあげますから』



って感じで、紺の浴衣に髪をワックスで軽く盛って来たんだった。

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