第18話

ー皇紀サイドー




「…おせぇ。」


理玖がタバコを吸いにいってしばらく経った。ご飯ももう皆があらかた食べ終えているのに。



「ー…理玖、喧嘩してもこんなに僕の前に連絡もなしにでたったこと、ないのに」


この短時間ででも、皐月が元気なやつだと分かる。その皐月に、元気がない。


「皐月!理玖に電話してみて」


翔太が皐月を促し、理玖に電話がつながった。

皐月はスピーカー音にした。


「ちょっと理玖!!どこまでいってるのさ!」


『初めまして?皐月くん。それに春風のやつらもいるのかな??』



「誰だテメェ。理玖をどこやった」


『朝お前らに手ひどくやられたやつらの幹部だよ。ー…理玖君は俺が預かってるよ。返して欲しかったら春風の奴らでこいよ、俺は喧嘩したいだけだから。』



「理玖は無事なんだろうな?」


『無事で人質にしたかったのに暴れるからさー?早くしないと、死ぬかもね?』



その言葉と、居場所を伝えられて電話が切られた。


「理玖が…死ぬ?」


皐月の動揺に、夏輝が慰めている。


「皐月はここに残れ、夏輝。翔太。お前らもここに残って皐月を頼む」



「りょーかい」


「凌と侑哉は理玖を救出に行くぞ」



「おー!」


ー皇紀サイド終了ー

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