長女長男の休日
第32話
ある日の平日の佐々木家のリビング。
「あの子たちがいないと静かね」
「そうだね。潤弥と純香がいつも騒がしいからな」
上双子はソファーに座って会話をする。
長男は創立記念日、長女は休校になったという事で偶々休みが被ったようだ。
「いざ休みになると何をしたらいいのか分からないな」
「部屋の片づけでもしたら?専門書とか積み上がってるの見たわよ」
「何勝手に部屋覗いてんだよ」
「あんたが扉開けっ放しだったんでしょ」
「それは仕方ない」
そう言って長男はマグカップに入っているコーヒーを飲む。
「お昼ご飯何がいい?」
「なんでm「なんでもいい以外で」
「……オムライスで」
「奇遇ね、私も丁度食べたいと思ってたのよ」
そう言って長女は具材を切り始め、長男は部屋を片付けに自分の部屋へ向かった。
「雅弥ー!できたよー!」
十数分後、長女が大声で長男を呼んだ。
「二人分って作るの楽過ぎてこれでいいのか不安になっちゃったわ」
「はは。食べ盛りが三人もいるしな」
「そうよ。純香もやたら食べるから食費が馬鹿にならないわ」
「主婦みたいな事言うね」
「主婦みたいなもんでしょ」
「まあ、そうだな」
そう言って二人は同時にオムライスを一掬い口に運んだ。
「二人だけって言うのも静かでいいけど、騒がしいのが日常になると静かなのが物足りなくなるな」
「わかる。でも、こういう休日も必要よね」
「そうだな。潤弥が毎回何かしらやらかすし」
「あの子、一体誰に似たわけ?お父さんもお母さんもあんなんじゃないじゃん」
「突然変異かな」
「真顔で言うと本気に聞こえるからやめた方がいい」
そんな会話をしながら二人はオムライスを食べ終えた。
「ただいまー」
夕方、一番初めに帰ってきたのは三男のようだ。
「この時間に二人が揃ってるの珍しいね」
「偶々休みが被ったんだよ。誠弥は帰るのが早いな」
「学校に残ってもやることないし」
「潤弥と純香は帰るの遅いのかしら」
「純ちゃんは友達と歩いてるの見たよ。潤君は職員室で見かけたけど」
「潤弥はまた何かしたのか?」
「さあ?でも正座させられてたから何かしたのかもね」
「懲りないわね…」
二人は頭を抱えたその時、
「ただいまー」
噂の次男が返ってきたようだ。
「潤弥、おかえり。今日は何をしたの?」
「え、何の話」
「誠弥が職員室で見かけたらしいぞ」
「あー、あれは…………特に何も」
「何その間は」
「いや~その、女子を泣かせてるところ見つかったから?」
「…は?」
「私、潤弥がどうしようもない奴だとは思ってたけどそこまでじゃないと信じていたのに…」
「潤君…」
「待って!弁解させてくれ!!」
「たっだいまー!!!!」
「純香!いいところに!!」
次男が困っているところに次女も帰ってきたようだ。次男が助けを求めた。
「なになに~」
「潤弥が女の子を泣かせたって話を聞いて幻滅していたところなんだよ」
「あ~、それは、女の子の告白を潤弥が断ったからだよ。そこを先生に見つかったらしい」
「そう!そうなんだよ!!それで泣かせる断り方をするなって説教されてたんだよ!」
「先生の言う通りよ。女の子が可哀想」
そんな会話を横で聞いていた長男三男は次男が可哀想だと思っていたのであった。
「そんな事いいからお腹空いた!」
「はいはい。今作るから」
「私も手伝うねー!」
「悪いことしたけどそんなに悪い事じゃなくない?」
「まあ、何とも言えない」
「これから学んでいけばいいよ…」
各々行動を始めて、賑やかな方が佐々木家らしいと上双子は密かに思うのであった。
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