第17話
私は一度、顔をあげた。
「犬は人間と喋れません」
「うん。でもポッチに触れ合った人たちは、ポッチと通じていただろう」
納得したが、疑問を持った。
「でもこの犬は本当に、苦しいと訴えていたのでしょうか」
「わからない。しかし奏にははっきりそう聞こえたんだろうね」
続きに目を走らせた。
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