春の花々に彩られた風景の中で、栞と母、そして家族の心が丁寧に描かれていました。「美しい花だけ見ていられればいいのに」という栞の言葉には、子どもらしい素直な願いと、日常の中で感じる重さがにじんでいました。最後に描かれる「美しい時間の中で大丈夫と思える奇跡が訪れていますように」と願う作者の想いが、読後に静かに心に残りました。
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