第26話
『かぐや姫さま』
長い銀髪をしっぽのように揺らし、にこにこと笑っていた優しい龍のことも、見捨てた。
月の世界に迎え入れ、夜輝天女の怒りをかい、この幻想の世界を壊されることを、畏れた・・・・・・。
己の身勝手な弱さに震える。
ごめんなさい、ハク。
千年もの間孤独にさせた龍に、ほんの罪滅ぼしのつもりで最後の力をふりしぼり与えた光之の子孫の女の子。美花穂との出会い。
それが。
互いに愛し合い、子を成すまでの想いに昇華した。
ハク、あなたに。返すわ。
ぽろぽろと涙を流していたかぐや姫は、ゆっくりと立ち上がる。
己の最後の役目を果たすために。
お母様、あなたは私を意のままにすることは成功したわ。
でも。
あなたを愛したことは、一度もなかった。
あなたのは愛ではなく。
ただの支配だと知っていたから。
私は、ほんとうの愛を知っていたから。
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