第6話
そう微笑んで聞くハクの背後で、ぱたぱたとしっぽが揺れている。
「花です。月の世界には、ありません。そう思えば、この世界も素敵でしょう?」
続く言葉でますます、ぱたぱたぱたぱたと揺れている。
かぐや姫に、言って欲しいのだ。
「きれい」だと。
そのために、夜通し花を集めて来たのだ。
かぐや姫は、少しうつむく。
言葉はのど元まで出かかっている。
きれいね、と。
だが。
私も、一緒に行きたかった。
外を自由に歩いて、花を摘みたかった。
夜なら、きっと人目にもつかなかったのに・・・・・・。
そんな思いが、逆にハクへの羨望と嫉妬心を呼び覚ます。
どうして。
私だけが、こんな部屋に閉じこめられるの。
どうして・・・・・・。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます