第七章 勝負
第26話
「凌ちゃん、ごはんできたよ。ハクさんがお肉とお餅用意してくれたから、お鍋もおいしそうにできた」
さゆの明るく無邪気な声が部屋の外でする。それは、先ほど怖い思いをしたさゆが何とか平静を装い出している声だったのだが、凌はまだ激しい心の痛みに縛られたたまま
「いらねぇよ」
と乱暴に答えた。
「え?おなかすいてないの?気分でも悪い・・・・・・」
バン!と何かが投げつけられる音がして襖が大きく揺れた。
さゆは驚いてびくりと身を退く。
「ど・・・・・・どうか、したの?凌ちゃん・・・・・・あの、さっきはお供えしようとしてごめんね」
「俺は、妖怪の肉しか食えねぇんだ!おまえの料理は全部吐き出しちまうんだよ!」
・・・・・・え・・・・・・
そんなこと。初めて聞く。妖怪の肉を食べているのは知っていたが、普通の食事ができないとは聞いていなかった。
凌は、さゆの手料理が食べたい、うまい、と言っていたのに・・・・・
思わず、がらりと襖を開けてしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます