第20話

凌の選び方は、明確だった。

退屈もせず、損をしない人間。一緒にいることがプラスになる人間。

・・・・・・自分にとって、都合のいい人間。

そういう意味では、手間がかかるだけのさゆは本来なら完全に対象から外れていた。

凌は学生だった時の懐かしい記憶の渦に巻き込まれて大きく息をつく。

そして、恨み辛みではなかったことに少し安堵していた。

だが、考えてみればあたりまえだ。和彰は、璃桜のせいで蟲にとり憑かれたとは気付いていなかっただろう。それは、常識の範囲から外れすぎている。

再び手紙に目を落とした。

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