第18話

そうか。奨学金は和彰が受けていたのか。

そう思ったが、別に不思議ではなかった。

凌は医学部に入学してすぐ、自分と同程度の学力を持つ和彰を選んだからだ。

子供の頃からそうだった。自分とつるむのにふさわしい人間を、静かに観察して、選んでいた。だからこそ、塾や家庭教師のバイトでも生徒の性格を的確に見抜き、指導することができたのだ。

家が金持ちな奴はそれに医学部に行くほど頭がいいという自負も加わりチャラチャラしていて傲慢なので、つるむとこちらの品位まで疑われる。

かといって生真面目すぎる奴は地味で話しが合わず面白くない。

一緒に羽目を外すような友人はバイクのツーリングで見つけたらいい。

ここで友人にするなら話が合う程度に頭がよく、性格がよくて爽やかな雰囲気を持っている奴がいい。退屈しないし、勉強の面でも助けあえるし、自分もそういう人間だと見てもらえる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る