第15話

凌は物置代わりに使っている狭く薄暗い部屋に入った。

自分自身をもてあましている今。

誰にも、会いたくはない。

ガターン!と積み上げてあるダンボールを足で蹴り崩す。

学生の時の医学書が、足元に散らばった。

カシカシ、カシカシ・・・・・・と。

何かが食べる音が。身体の奥から聞こえる気がする。

空耳なのか。

それとも、現実なのか。

どちらにしても。もう、俺は・・・・・・

乱雑に散らばった医学書の間に、座り込む。

さっき。さゆは、泣いていた・・・・・・・

だが、わかって欲しかった。

神などを祀ることすら許せない思いを。

理不尽な運命に突き落とされた痛みを。

・・・・・・さゆ。

目を閉じて震えたとき、手に何かが触れた。

それは、未開封の白い封筒だった・・・・・

「?なんだ・・・・・・?」

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