第12話

神棚にすでに飾られていた榊はたたき落とされ、足で激しく踏みつけられた。

凌の勢いに気圧されたさゆの両手が震えてがしゃん!と盆を取り落とす。

「俺と璃桜をこんな目に遭わせたのも、鬼神なんだよ・・・・・・おまえ、あの化け物の話を聞いててそんなこともわからね~のか」

吐き捨てるように言って足音高く部屋を出る凌の背中に、さゆは

「ごめんね・・・・・・」

と泣きながら謝った。

割れてしまった磁器の破片を拾い集めながら、指先が震えるのを感じる。

さっきの凌ちゃん。怖かった。ものすごく。

・・・・・・義父を。思い出した。

涙があふれてきて、止まらない。

でも、今ぬぐったら破片を拾っている途中だから目にかけらが入ってしまうかもしれない。

どうしよう、とりあえず拾って・・・・・・

だが、かけらが涙ににじんでよく見えない。

かちゃん、かちゃんと拾い集めていたとき。

大きな手が優しくさゆの手を包んで、動きを止めさせた。

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