第6話
とん、とん、と野菜を切っていた美花穂が急に口元を覆ってしゃがみこんだ。ようやく起き出して鍋の支度をしていたさゆが慌ててのぞきこむ。
「どうしたの、美花穂さん。気分悪いの?すぐ、布団敷くから横になって」
「違うわ、なんか最近・・・・・・においに敏感なの。ちょっと外の空気吸ってくるから」
青い顔でふらふらと出て行った美花穂が心配だったが、かまどに火を入れたまま離れるわけにもいかない。
今出て行ったばかりの戸口を見つめていると
「さゆさん、酒と塩と米をいただけますか?」
囲炉裏部屋から出てきたハクはお盆の上に小さな白磁の皿ととっくりを持っていた。
「え?お米?まだ炊いてないんですけど・・・・・・」
「洗ってあれば大丈夫です。神様にお供えするんですよ」
「神様に?」
ハクが指さした部屋奥の天井近くには、木で作られた小さなお社が祀ってある。すでに水と、緑の葉が美しい榊が両脇に並べてあった。
さゆは小さいので、高いところにある神棚は視界に入らなかったのだ。
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