第39話

「……惜しい、もう一回する」


「もうちょい右、いや!行き過ぎ!……うわ!行き過ぎ行き過ぎ!」


「端から攻めるスタイル」


「ふは、なんだそれ……え!?取れたの!?すげぇじゃん!!端攻めスタイル!!」


「ユラ様とお呼び」


「ユラ様仏様女神様!!良かったね!!ユラちゃんクレーンゲームどんどん上手になって行くね?」


「うん。ダイチくんが良く連れてきてくれるお陰」



アタシの好きなキャラクターの大きなぬいぐるみを取る為に、隣町にある良く取れるゲームセンターまでやってきた。



「それは嬉しいなぁ〜。あ!つかユキヤと合流しても平気?そのまま飯食おーぜ!」


「うん、大丈夫。今日は何食べんの?」



お目当ての大きなぬいぐるみを抱き抱えたアタシをぱしゃりと写真に勝手に収めるダイチくん。


止めてって言ってもにやにや笑って聞いてくれないからもう言うのはやめた。



「ちょ、また頭撫でたっ」


「ふは、かわいーね?ユラちゃん」



写真を撮ったり何かした後は必ずアタシの頭を撫でる。

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